デジタル大辞泉 「而して」の意味・読み・例文・類語 しこう‐し‐て〔しかう‐〕【×而して】 [接]《中世には「しこうじて」とも》前文で述べた事柄に並べて、あるいは付け加えて、別の事柄を述べるときに用いる。そうして。それに加えて。「水は台所より外には無い。―台所は二階には附いていない」〈二葉亭・浮雲〉[補説]もと、漢文訓読系の文章の中で用いられた。「しかくして」あるいは「しかして」の音変化か。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
精選版 日本国語大辞典 「而して」の意味・読み・例文・類語 しこう‐し‐てしかう‥【而て】 〘 接続詞 〙 ( 古く「しこうじて」とも。「しかくして」あるいは「しかして」の変化した語か。漢文訓読文系統の文章に用いられる ) 先行の事柄に後行の事柄が並列されたり添加されたりすることを示す。そして。それから。[初出の実例]「釈道顕云、春秋の志(ころ)と言ふは正に高麗に起るなり。而(シカウシテ)先つ百済に声(き)かしめむ」(出典:日本書紀(720)天智称制前・一二月(寛文版訓))「伍子胥願なればとて二つの眼を抜きて、こう門に掛け置きたり。しかうじて後悪事いよいよ積れども」(出典:寛永版曾我物語(南北朝頃)五)「おいらア足を先へ入て置て、しかうしてのちに口はきくはさ」(出典:滑稽本・浮世床(1813‐23)初) しか‐し‐て【而て・然て】 〘 接続詞 〙 ( 副詞「しか」にサ変動詞「す」の連用形「し」、助詞「て」の付いてできた語。漢文訓読文系統の文章に用いられる ) 先行の事柄に後行の事柄が並列されたり添加されたりすることを示す。そして。しこうして。[初出の実例]「爾(シカシて)迺ち虎路は三を以て司馬と為す」(出典:漢書楊雄伝天暦二年点(948))「人能く其才のある所に応じ勉励して之に従事し而して後初て生を治め産を興し業を昌にするを得べし」(出典:太政官第二一四号‐明治五年(1872)八月二日(法令全書)) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by