自失(読み)ジシツ

デジタル大辞泉 「自失」の意味・読み・例文・類語

じ‐しつ【自失】

[名](スル)自己を見失ってぼんやりすること。「突然の出来事自失する」「茫然ぼうぜん自失
[類語]放心虚脱うつけ呆然茫然自失唖然上の空

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精選版 日本国語大辞典 「自失」の意味・読み・例文・類語

じ‐しつ【自失】

  1. 〘 名詞 〙 われを忘れて、ぼんやりすること。茫然(ぼうぜん)とすること。気抜けすること。「茫然自失」
    1. [初出の実例]「今度叙位、漏加級之恩了、其事摂政為自失」(出典玉葉和歌集‐寿永元年(1182)一二月一三日)
    2. 「自分は殆ど自失(ジシツ)したやうに衝立(つった)って居た」(出典:別天地(1903)〈国木田独歩〉下)
    3. [その他の文献]〔列子‐仲尼〕

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普及版 字通 「自失」の読み・字形・画数・意味

【自失】じしつ

然とする。あきれてぼんやりする。〔荘子秋水〕是(ここ)に於て井(かんせい)の(あ)(蛙)之れを聞き、然としてき、規規然(ききぜん)として自失す。

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