茫然自失(読み)ボウゼンジシツ

デジタル大辞泉 「茫然自失」の意味・読み・例文・類語

ぼうぜん‐じしつ〔バウゼン‐〕【×茫然自失】

[名](スル)あっけにとられて、我を忘れてしまうさま。
香港から出した手紙を読んで―するの他はなかった」〈藤村新生
[類語]放心自失虚脱うつけ呆然唖然上の空

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精選版 日本国語大辞典 「茫然自失」の意味・読み・例文・類語

ぼうぜん‐じしつバウゼン‥【茫然自失】

  1. 〘 名詞 〙 あっけにとられて、我を忘れてしまうこと。
    1. [初出の実例]「吾がこころの〈略〉道義上殆ど死したるものの如くなるを発明し茫然自失するに至るならん」(出典:福音道志流部(1885)〈植村正久〉四)
    2. [その他の文献]〔列子‐仲尼〕

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四字熟語を知る辞典 「茫然自失」の解説

茫然自失

あっけにとられて、我を忘れてしまうこと。

[活用] ―する。

[使用例] 通りすぎた、とたんわんと言って右の脚に喰いついたという。災難である。一瞬のことである。友人は、呆然自失したという[太宰治*畜犬談|1939]

[使用例] かくて彼は妻と恋人の二人をたちまちのうちに失い、子供を抱えて呆然自失している自分を見いだすだろう[庄野潤三舞踏|1950]

[解説] 「茫然」はあっけにとられる様子。「自失」は我を忘れてぼんやりすること。「茫然」は「呆然」とも書きます。

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