日本大百科全書(ニッポニカ) 「自由土地党」の意味・わかりやすい解説
自由土地党
じゆうとちとう
Free-Soil party
1848年に結成されたアメリカの政党。同年8月9日、この年のアメリカ合衆国大統領選を契機として、自由党の奴隷制廃止主義者、自由土地派のホイッグ党員、民主党の自由土地派であるバーンバーナーズBarnburnersなどが合併して、バッファローで結党された。このとき大統領候補として、1834~41年に民主党大統領であったバン・ビューレンを指名。「自由な土地、自由な言論、自由な労働、自由な人間」を標語に掲げ、奴隷制廃止主義や黒人解放論とは一線を画し、奴隷制拡大反対を主張した。この年バン・ビューレンは投票総数の約10%をとり、5人の下院議員が当選したが、52年の大統領選では候補者ジョン・P・ヘイルは大幅に得票数を減らした。歴史的には共和党結成の基礎を築いた。
[竹中興慈]