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舞囃子 まいばやし

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

舞囃子
まいばやし

能の略式演奏形式の一つ。一曲のうち,舞,囃子事を中心とした部分 (正式には前場のサシ以降,多くの場合ワキの待謡以降) を抜粋して演じるもの。演者は面,装束を着ず,紋付,袴姿で舞う。囃子方を含めて出演者はすべて切戸から出入りし,揚幕橋懸りを用いない。また囃子方は床几 (しょうぎ) を用いず常の位置に正座してつとめ,地謡の位置は常と異なり,シテはその地謡の前でうたい出し,のち立って大小前 (大鼓方と小鼓方の座席の中間前方) に行って所作を始める。

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デジタル大辞泉の解説

まい‐ばやし〔まひ‐〕【舞×囃子】

能の略式演奏形式の一。1曲中の舞所をシテ一人が面・装束をつけず、紋服・袴(はかま)のままで、地謡と囃子とによって舞うもの。⇔居囃子(いばやし)

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大辞林 第三版の解説

まいばやし【舞囃子】

能の略式演奏の一。一曲の主要部分(舞事を含む)を、面・装束をつけず、紋服・袴はかままたは裃かみしものままで、シテと地謡と囃子はやしとによって演ずるもの。 ↔ 居囃子いばやし仕舞番囃子

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

舞囃子
まいばやし

能の略式演奏の一つ。主として後シテの活躍する部分を、能面、能装束を着けず、紋服・袴(はかま)、あるいは裃(かみしも)姿のまま舞う。囃子方は、すべて舞台に平座したまま演奏し、地謡(じうたい)の座る位置も能とはかわる。近年は小書(こがき)とよばれる特殊な演出も舞囃子で演ずるようになったが、全員切戸口から登・退場し、橋懸りを用いることはない。芥川龍之介(あくたがわりゅうのすけ)の詩「相聞(そうもん)」を、面・装束を用いた舞囃子の形で上演するという、新しい傾向も出始めた。[増田正造]

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世界大百科事典内の舞囃子の言及

【仕舞】より

…元禄期(1688‐1704)には盛んに行われるようになるが,当時は上衣に小袖を用いた〈壺折仕舞〉や,シテとワキとで演じる例などが多くみられる。〈仕舞〉という語が現在のような内容を意味する例は延宝(1673‐81)ころに見え,同時に〈舞囃子(まいばやし)〉(略式上演形式の一つで囃子を伴い,舞の部分を主とする)を意味する例も多く,まだその用語法が確定していない。舞囃子も江戸初期にその萌芽がみられ,5代将軍徳川綱吉が愛好して自身演じたことから元禄期に盛んとなった。…

【能】より

…(4)居囃子(いばやし) 同じく座したまま主要部分(主としてクセや舞事を中心にした部分)を奏する。(5)舞囃子(まいばやし) 居囃子とほぼ同じ部分を奏し,シテ1人だけが紋服等で舞う。その部分にワキ,ツレなどの謡があるときは,地謡の1人が代わって謡う。…

※「舞囃子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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