花月新誌(読み)カゲツシンシ

デジタル大辞泉 「花月新誌」の意味・読み・例文・類語

かげつしんし〔クワゲツシンシ〕【花月新誌】

文芸雑誌。明治10年(1877)1月朝野ちょうや新聞社社長の成島柳北により創刊。成島自身が編集を担当し、朝野新聞社内花月社が発行漢詩文和歌多く掲載。明治17年(1884)、通巻155号をもって終刊

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精選版 日本国語大辞典 「花月新誌」の意味・読み・例文・類語

かげつしんしクヮゲツシンシ【花月新誌】

  1. 文学雑誌。明治一〇年(一八七七)一月創刊、同一七年一〇月終刊。全一五五号。成島柳北の編集により朝野新聞社内花月社発行。漢詩文、和歌を主にしたもので大槻磐渓小野湖山、大沼沈山、菊池三渓高畠藍泉森春濤らが寄稿

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「花月新誌」の意味・わかりやすい解説

花月新誌
かげつしんし

文芸雑誌。 1877年1月~84年 10月。通巻 155号。月3回刊。朝野新聞社内花月社発行。成島柳北が編集を担当し,その文人趣味を反映した誌風で,柳北自身の詩文をはじめ,菊池三渓,森春濤信夫恕軒高畠藍泉らの漢詩文,和歌が多く掲載された。柳北の病没とともに廃刊

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世界大百科事典(旧版)内の花月新誌の言及

【漢詩文】より

…これらの人々が互いの文章を品評するために作った文会には旧雨社(藤野海南),麗沢社(重野成斎),廻潤社(川田甕江(おうこう))などがある。詩文の雑誌として有名なものには《新文詩》(1875年7月~83年12月),《明治詩文》,《花月新誌》(1877年1月~84年10月)などがあるほか,当時の大新聞には,おおむね文苑や詩林などの欄があり,著名な作家を選者にえらんで一般の投稿を歓迎していた。また,こうした動向と並行して,正岡子規,田山花袋,夏目漱石,森鷗外なども漢詩を作っていた。…

【成島柳北】より

…政府の言論弾圧にたいする果敢な抵抗や軽妙なスタイルで時事を諷した雑録はよく知られている。また77年から漢詩文雑誌《花月新誌》を創刊,主宰した。文人的な美意識に拠って,文明開化の浅薄な側面を鋭く撃ったその反骨の姿勢は,反近代の文学の系譜に特異な位置を占めている。…

※「花月新誌」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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