花林糖(読み)カリントウ

デジタル大辞泉 「花林糖」の意味・読み・例文・類語

かりん‐とう〔クワリンタウ〕【花林糖】

小麦粉に卵などを加えて練ったものを細長く切り、油で揚げ黒砂糖白砂糖をまぶした菓子

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精選版 日本国語大辞典 「花林糖」の意味・読み・例文・類語

かりん‐とうクヮリンタウ【花林糖】

  1. 〘 名詞 〙 菓子の一つ。小麦粉を棒状にして油であげ、黒砂糖などをまぶしたもの。
    1. [初出の実例]「ちいそなり・銭とくらべる花輪糖」(出典:雑俳・名付親(1814))
    2. 「ブリキの入物に花櫚糖(クヮリンタウ)を入れて〈略〉売って歩くのである」(出典独身(1910)〈森鴎外〉一)

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改訂新版 世界大百科事典 「花林糖」の意味・わかりやすい解説

花林糖 (かりんとう)

駄菓子一種。江戸後期から〈花輪糖〉などの名が見えるが,その名の由来は明らかでない。唐菓子の一種の〈まがり(糫餅,環餅)〉によく似ており,その後身とも思われるが,これも定かではない。小麦粉に砂糖,塩,ふくらし粉などを合わせ,水を加えてこね,しばらくねかせたのち小さく切って油で揚げ,黒砂糖を煮溶したものをかける。白砂糖を使ったり,サツマイモ材料とするものもある。
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百科事典マイペディア 「花林糖」の意味・わかりやすい解説

花林糖【かりんとう】

庶民的な揚げ菓子の一種。小麦粉を主体に砂糖,玉子,ふくらし粉などを加えてこねてのばし,細く切って植物油で揚げ,糖蜜でからめたもの。

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和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典 「花林糖」の解説

かりんとう【花林糖】

小麦粉に砂糖・ふくらし粉などを加えて練り、棒状にして揚げ、煮溶かした砂糖をまぶした菓子。

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世界大百科事典(旧版)内の花林糖の言及

【和菓子】より

…和風の菓子,日本の伝統的な菓子といった意味であるが,おおむね江戸時代までに中国やヨーロッパから製法を伝えられ,それを日本化したものが多い。米・麦その他の穀粉,葛(くず)粉・ワラビ粉などのデンプン,アズキ・大豆などの豆類,および砂糖を主材料とする甘味のものが多く,鳥獣肉,乳製品はまったく使わず,油脂も水溶きした穀粉を焼くときに少量の植物油をひく程度にしか用いず,香辛料の使用も少ない。食味の面からすると,茶の湯を中心として普及してきた緑茶の飲用にふさわしいものとして形成されており,色彩・形態の美しさとともに,草木の葉などを利用して豊かな季節感をもっているのが特徴である。…

※「花林糖」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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