花風(読み)かふう

精選版 日本国語大辞典 「花風」の意味・読み・例文・類語

か‐ふうクヮ‥【花風・華風】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 花がさくころ吹く風。
    1. [初出の実例]「渉嶮乗危帰思忩、前程早晩達華風」(出典本朝無題詩(1162‐64頃)七・宿葦屋泊〈藤原周光〉)
  3. 世阿彌の用語で、観客を引きつけるにたる芸風。美しい芸風。
    1. [初出の実例]「天下に名を得る為手(して)に於きては幽玄の花風を離るべからず」(出典:申楽談儀(1430)序)
  4. ( 華風 ) いかにも中国的である様子。中華風。
    1. [初出の実例]「右の趣を、少しこはして、書柬にて云つかはすとても、文字華風になるまでにて」(出典:詩学逢原(1763)上)

はな‐かぜ【花風】

  1. 〘 名詞 〙 桜花を散らすように吹く風。
    1. [初出の実例]「三月ばかりの夕暮にゆるく吹きたる花風いとあはれなり」(出典:能因本枕(10C終)一八五)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「花風」の意味・わかりやすい解説

花風
はなふう

沖縄舞踊曲名端踊 (はおどり) のうちの明治以降に作られた雑踊 (ぞうおどり) に属する代表的な舞踊曲。船出する恋人をひっそりと見送る遊女の哀切な悲しみを描き,紺地絣の衣装手拭を肩に掛け,傘を持って踊る。

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普及版 字通 「花風」の読み・字形・画数・意味

【花風】かふう

花時の風。

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