苦土橄欖石(読み)クドカンランセキ(その他表記)forsterite

日本大百科全書(ニッポニカ) 「苦土橄欖石」の意味・わかりやすい解説

苦土橄欖石
くどかんらんせき
forsterite

橄欖石うちマグネシウムに富む鉱物。一般に橄欖石という場合はほとんどが苦土橄欖石をさす。短柱状結晶ないし粒状。劈開(へきかい)はほとんどないが、超塩基性岩中に産するもののなかで発達するものがある。橄欖岩、斑糲(はんれい)岩、玄武岩アルカリ玄武岩などの造岩鉱物として広く産するほか、接触変成された苦灰岩中に産する。英名イギリスの鉱物収集家・標本商フォルスターAdolarius Jacob Forster(1739―1806)にちなむ。

松原 聰]


苦土橄欖石(データノート)
くどかんらんせきでーたのーと

苦土橄欖石
 英名    forsterite
 化学式   Mg2SiO4
 少量成分  Fe,Ni
 結晶系   斜方
 硬度    7
 比重    3.2~3.3
 色     無,黄,黄緑
 光沢    ガラス
 条痕    白
 劈開    なし
       (「劈開」の項目を参照

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「苦土橄欖石」の意味・わかりやすい解説

苦土橄欖石
くどかんらんせき
forsterite

橄欖石系列のうち,マグネシウムの端成分 Mg2SiO4 ,あるいはそれにきわめて近いものをいう。フォルステライトとも呼ばれ,Fo と略記される。純粋なものは無色透明であるが,わずかに鉄,マンガンが入ると淡黄,淡青色を示す。人工的にこれをつくることも可能であるが,天然のものは石灰岩やドロマイト起源の変成岩に出現することがある。

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