茎葉体(読み)ケイヨウタイ(英語表記)cormus

デジタル大辞泉 「茎葉体」の意味・読み・例文・類語

けいよう‐たい〔ケイエフ‐〕【茎葉体】

植物体制の一形で、茎と葉がはっきり区別できるもの。→葉状体

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精選版 日本国語大辞典 「茎葉体」の意味・読み・例文・類語

けいよう‐たいケイエフ‥【茎葉体】

  1. 〘 名詞 〙 組織学的に根、茎、葉が分化している植物の体制。この体制の植物を茎葉植物という。

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改訂新版 世界大百科事典 「茎葉体」の意味・わかりやすい解説

茎葉体 (けいようたい)
cormus

植物の体制で,地上部に茎と葉の区分が明らかなもの。葉状体に対する語。維管束植物ではすべてのものが組織の分化を伴った茎と葉をもっており,そのどちらかが極端に退化していたとしても,例外なく茎葉体といえる。コケ植物では組織の分化がみられないために,茎葉体と葉状体の区分の難しいものもみられる。藻類菌類の場合,ホンダワラの類やハナゴケなどの地衣類のように一見茎と葉が分化しているかのようなものもあるが,維管束植物でいう茎葉体とは相似のものであって相同の体制とはいえない。逆に,維管束植物のうちでも,ウキクサカワゴケソウのように,一見苔(たい)類の葉状体のような見かけをもつものもあるが,よくみれば茎や葉の分化は顕著であって,葉状体とは異なっている。コケ植物と維管束植物を含めた陸上植物の総称として茎葉植物cormophytaの呼称が用いられることもある。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「茎葉体」の意味・わかりやすい解説

茎葉体
けいようたい

器官の分化が明瞭(めいりょう)な植物体。茎、葉、根があり、内部に維管束をもつ。葉状体の対語。ただし、器官分化があって維管束のないもの(蘚類(せんるい))やその逆の例(リニア)もある。

[福田泰二]

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