茶の間(読み)ちゃのま

日本大百科全書(ニッポニカ)「茶の間」の解説

茶の間
ちゃのま

住宅において家族が集まって食事をし、だんらんする部屋。台所近くに設ける。茶の間は江戸時代の御所や武家住宅にみられるが、御所では常御殿(つねのごてん)に付属する茶を点(た)てて出すための部屋で、武家住宅でも水屋を付属する例があり、茶のための部屋であったと考えられる。都市住宅において茶の間が家族の生活の中心的な部屋となるのは、明治中期以後のことと考えられる。明治期に2~6畳ほどで北側にあった茶の間は、生活改善運動などの影響を受け、大正~昭和初期には家族生活の中心として座敷に続く南側の六畳程度の部屋となり、掘りごたつがつくられることもあった。北海道では椅子(いす)式の茶の間もつくられている。敗戦後はダイニングキッチンが増え、茶の間は少なくなった。

平井 聖]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「茶の間」の解説

茶の間
ちゃのま

和風住宅で,食事と家族のだんらんに使われる畳敷きの部屋。台所に近いところに設けられ,食器戸棚や茶だんすを置く。また冬にはこたつがつくられることが多い。家族の生活の多くの時間がここで過されるので,なるべく日当り通風のよい健康的な部屋にするのが望ましい。最近の住宅では,リビングキッチンあるいはダイニングキッチンが多くなったが,これは和風住宅の茶の間にあたるものと考えてよい。

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