草香（読み）くさのこう

精選版 日本国語大辞典

くさ‐の‐こう‥カウ【草香】

1. 〘 名詞 〙 ミカン科の多年草ヘンルーダの一種で、初夏に黄色い花が咲き、強い香りを持っている草。その葉は香料にする。また駆虫薬としても用いられる。コヘンルーダ。くさのか。《 季語・秋 》 〔十巻本和名抄（934頃）〕
   1. [初出の実例]「くさのかう 床夏の露うちはらふ宵ごとにくさのかうつる我袂かな〈左衛門君〉」(出典：天祿三年規子内親王前栽歌合（972）)

出典　精選版 日本国語大辞典

百科事典マイペディア

草香【くさか】

日下とも記。古代，河内(かわち)から生駒山を越えて大和(やまと)に至る道の要衝で，孔舎衛(くさえ)坂（日下の直越(くさかのただごえ)）があり，また入江とみられる草香江があった。記紀，万葉集にも所載。なお坂の名は〈くさか〉すなわち孔舎衙が正しいとする説もある。大阪府東大阪市日下町地区に当たる。日下貝塚からは縄文(じょうもん)土器を出土。

出典　株式会社平凡社

動植物名よみかた辞典　普及版

草香 (クサノコウ)

植物。ミカン科の多年草,薬用植物。ヘンルーダの別称

草香 (クサノカ・クサノコウ)

植物。ミカン科の多年草。コヘンルーダの別称

出典　日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典　普及版」