日本歴史地名大系 「葉院」の解説 葉院かしよういん 埼玉県:北葛飾郡鷲宮町西大輪村葉院[現在地名]鷲宮町西大輪古利根川右岸にある。鶏足山と号し、曹洞宗。本尊は釈迦如来(当初は十一面観音)。慶安元年(一六四八)西大輪(にしおおわ)村の中島(なかじま)に出羽国湯殿山本道(ほんどう)寺(現山形県西川町)の末寺として創建された真言宗寺院を始まりとし、当初は加性院と称した。のち水害により衰退した同院を享保二〇年(一七三五)に西大輪村の白石兵左衛門と騎西町場(きさいまちば)(現騎西町)の斎藤忠兵衛が協力し、中興開山として下総国山王山(さんのうさん)(現茨城県五霞村)東昌(とうしよう)寺二五世黙山を請じて再興した。 葉院かしよういん 北海道:日高支庁えりも町小越村葉院[現在地名]幌泉郡えりも町字えりも岬えりも岬(みさき)市街中央部の丘陵下、襟裳(えりも)神社の隣地にある。襟裳山と号し、曹洞宗。本尊は釈迦如来。当地には文久年間(一八六一―六四)すでに仮説教所があり、即通道仙という僧が布教にあたっていたといわれ、道仙の死後も幾人かの僧が巡錫したと伝えられる。明治初年に現在の岩手県江刺(えさし)市田原(たわら)から来た藤沢一天が同説教所に足を止めて布教にあたり、一一三人の帰依者から浄財を仰いで一宇を建立、迦葉院と称した。小樽市正法(しようぼう)寺に保存される当院の寺号公称を記す文書には明治四年(一八七一)一〇月とあり、曹洞宗では日高管内最古の寺院とされる(増補えりも町史)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by