能楽大鼓方の流儀の一つ。現在,能楽協会に20名弱の役者が登録され,東京,金沢を中心に活躍している。音楽構造は比較的複雑で,装飾的な手組(リズム,パターン)が多く,曲の要所に特殊な替(かえ)の手組を打つことも少なくない。また幸流(こうりゆう)小鼓と折りあいがよく,幸流に合わせてヌク地,切ル地といった替の地を打っている。流祖葛野九郎兵衛尉定之は素人の出身だったが,豊臣秀吉,徳川家康にその才能を認められ,徳川秀忠の代に公儀に召し抱えられた。江戸時代は主として観世流の座付(所属)であった。明治期に入り9世九郎兵衛定睦の後宗家は絶えたが,津村又喜が大鼓三名人の一人として活躍し,その弟子川崎利吉(後の川崎九淵)も,名人として幸流小鼓方の幸祥光(よしみつ)と共に長く囃子界をリードした。現在はその弟子の瀬尾乃武(のりたけ)(1899-1997)が宗家を預かっている。
執筆者:高桑 いづみ
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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