蓮社(読み)れんじゃ

精選版 日本国語大辞典 「蓮社」の意味・読み・例文・類語

れん‐じゃ【蓮社】

〘名〙 仏語。
浄土信仰を抱く人々の念仏結社。また、その人々。もと東晉の慧遠(えおん)のつくった仏教の結社で、廬山(ろざん)の北に般若雲台精舎(はんにゃうんだいしょうじゃ)を立て、池に白蓮を植え、西方浄土の教えを説いた。白蓮社
※本朝無題詩(1162‐64頃)一〇・遊関西山寺〈釈蓮禅〉「蓮社煙香迎仏処、竹房日暮謁僧間」 〔蓮社高賢伝‐不入社諸賢伝〕
浄土宗で用いる法号一種宗義と戒の二つの伝統を受け、一宗の蘊奥(うんのう)を極めたものに授けられる佳号。また、貴人などの戒名の下に添える語。
随筆塩尻(1698‐1733頃)五九「大樹家蓮社号 東照宮(安国殿)徳蓮社」
③ 浄土信仰を抱く念仏者の住居をいう。
※浄土鎮流祖伝(1704)八「往詣之国曰蓮邦、其教称蓮教、其居号蓮社

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デジタル大辞泉 「蓮社」の意味・読み・例文・類語

れん‐しゃ【×蓮社】

《「れんじゃ」とも》
浄土宗信者で作る念仏結社。中国東晋慧遠えおん白蓮社びゃくれんしゃに始まる。
浄土宗で用いる法号の一。宗脈戒脈を相伝した人に許される称号蓮社号れんじゃごう

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普及版 字通 「蓮社」の読み・字形・画数・意味

【蓮社】れんしや

白蓮社。晋の僧慧遠が僧俗十八賢を以て組織した。唐・戴叔倫〔撫州に赴く~、五首、二〕詩 高會す、棗樹(さうじゆ)の宅 言す、

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