蕃神(読み)バンシン

デジタル大辞泉 「蕃神」の意味・読み・例文・類語

ばん‐しん【×蕃神/蛮神】

外国人のまつる神。外国から伝わった神。

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精選版 日本国語大辞典 「蕃神」の意味・読み・例文・類語

ばん‐しん【蕃神】

  1. 〘 名詞 〙 蕃人がまつる神。外国人が信仰する神。
    1. [初出の実例]「蕃神を入て地をかしたまはば、国津神のたたりまさん」(出典:随筆・胆大小心録(1808)一五八)
    2. [その他の文献]〔酉陽雑俎‐続集・寺塔記下〕

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改訂新版 世界大百科事典 「蕃神」の意味・わかりやすい解説

蕃神 (ばんしん)

外来の神をさしていった語。隣国の神,客神(まろうどがみ),今来神(いまきのかみ)ともいう。《日本書紀》欽明天皇13年条には仏陀を蕃神と記し,〈となりのくにのかみ〉と読んでいる。この神をおがめば国神(くにかみ)の怒りを招くとの理由から仏教渡来に反対している。日本の天神地祇以外の,外国から渡来した民族の神は蕃神とされ,《古語拾遺》には,秦,漢,百済の民はそれぞれ神を奉じて祠をもっていたと伝える。仏教公伝以前日本に来た渡来人による仏教などの私信仰は,日本の神と習合して崇拝された。《延喜式》の神名帳には蕃神とみられる神が少なくなく,杜本(もりもと)神社,当宗(まさむね)神社,比売許曾(ひめこそ)神社などは,その代表的な神社として知られている。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「蕃神」の意味・わかりやすい解説

蕃神
ばんしん

日本の古代に外国から渡来した神。客神,夷神ともいう。外国から移住または帰化した種族祖神,さらにその崇敬した神をいう。仏陀をさしていった場合もある。

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