薪水の労(読み)シンスイノロウ

デジタル大辞泉 「薪水の労」の意味・読み・例文・類語

しんすい‐の‐ろう〔‐ラウ〕【薪水の労】

《梁の昭明太子「陶靖節伝」から》炊事などの労働。転じて、人に仕えて日常雑務などに骨身を惜しまず働くこと。「薪水の労をとる」

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精選版 日本国語大辞典 「薪水の労」の意味・読み・例文・類語

しんすい【薪水】 の 労(ろう)

  1. 炊事などの労働。転じて、人に仕えて、日常の雑事などに骨身をおしまず働くこと。
    1. [初出の実例]「芭蕉の下葉に軒をならべて、予が薪水の労をたすく」(出典:俳諧・奥の細道(1693‐94頃)日光)
    2. [その他の文献]〔梁昭明太子‐陶靖節伝〕

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故事成語を知る辞典 「薪水の労」の解説

薪水の労

日常の身の回りの仕事のたとえ。また、雑事をきちんとこなして、人に仕えることのたとえ。

[使用例] 僕はひとが思うほどには、また自分からひとに話すほどには、薪水の労をおっくうにはしていない[小山清落穂拾い|1952]

[由来] 「南史とうせん伝」に載っている、四~五世紀ごろの中国、とうしん王朝の時代の詩人とうえんめい(正式な名は陶潜)のことばから。暮らし向きのよくない我が子に、生活の手助けをしてくれる従僕を世話してやったときの手紙に、「此のりょくを遣わしてなんじが薪水の労を助けしむ(この従僕をおまえのところへ行かせて、たきぎを拾ったり水を汲んだりする仕事の手伝いをさせよう)」とあります。

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