昭明太子(読み)ショウメイタイシ

デジタル大辞泉 「昭明太子」の意味・読み・例文・類語

しょうめい‐たいし〔セウメイ‐〕【昭明太子】

[501~531]中国、六朝りょう武帝蕭衍しょうえん長子本名は統、あざな徳施昭明おくりな文学好み、中国最初の詩文集「文選もんぜん」の編者として知られる。

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精選版 日本国語大辞典 「昭明太子」の意味・読み・例文・類語

しょうめい‐たいしセウメイ‥【昭明太子】

  1. 〘 名詞 〙 中国、南北朝の梁の武帝の皇太子。姓は蕭。名は統。字(あざな)は徳施。昭明は諡(おくりな)。幼少から五経をあまねく暗誦していた。長じて深く仏教に帰依し、罪人に対して寛大であり、また広く文学に通じ、「正序」一〇巻、「英華集」二〇巻などを著し、特に「文選(もんぜん)」三〇巻は有名。(五〇一‐五三一

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「昭明太子」の意味・わかりやすい解説

昭明太子
しょうめいたいし
Zhao-ming tai-zi

[生]中興1(501)
[没]中大通3(531)
中国,六朝時代の梁の皇太子で文学者姓名蕭統。昭明太子は諡。梁の武帝の長子。聰明仁愛に富み,幼少のときから学問を好み,蔵書は3万巻に近かった。劉孝綽陸すいら文学の士を集め書物について討論した。古代から梁にいたる賦,詩,文を集めた『文選 (もんぜん) 』を編纂。その基調となった文学観は『文選』序や『陶淵明集』序にうかがうことができる。そのほか詩文の作品もあるが,詩ではあまりすぐれた作品はない。『梁昭明太子文集』 (5巻) がある。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「昭明太子」の解説

昭明太子(しょうめいたいし)
Zhaoming Taizi

501~531

中国南朝梁(りょう)皇族,文学者。武帝の長子。名は蕭統(しょうとう)。若いときから学問に優れ,文学者の庇護者として活躍。その編纂による『文選』(もんぜん)全30巻は古来の秀でた詩文を集めた詩文集であり,美文が多く後世の模範とされた。また,日本にも伝来して平安文学に大きな影響を与えた。

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旺文社世界史事典 三訂版 「昭明太子」の解説

昭明太子
しょうめいたいし

501〜531
南北朝時代の梁 (りよう) の武帝の長子
博学で詩文に長じ,『文選 (もんぜん) 』の編者。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「昭明太子」の意味・わかりやすい解説

昭明太子
しょうめいたいし

蕭統

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世界大百科事典(旧版)内の昭明太子の言及

【文選】より

…中国の六朝の梁代に編まれた詞華集。編者は梁の武帝の長子,昭明太子蕭統(しようとう)。30巻。…

※「昭明太子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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