デジタル大辞泉 「雑事」の意味・読み・例文・類語 ざつ‐じ【雑事】 本来の仕事以外のいろいろな用事。取るに足らない雑多な事柄。[類語]用・用向き・用件・所用・用務・小用こよう・しょうよう・野暮用・雑用・私用・公用・社用・商用・急用・多用・主用・変事・大事だいじ・大事おおごと・小事・細事・些事・世事・俗事・私事しじ・私事わたくしごと・事・事物・事象・物事・現象・出来事・余事・余所よそ事・他事・他人事・人事ひとごと・諸事・事件・時事・事柄・事故・異変・大変・急変・用事・珍事・不祥事・アクシデント・ハプニング・センセーション・末梢的・二次的・二義的・副次的・瑣末さまつ・枝葉・枝葉末節・細かい・細細しい・煩瑣はんさ・瑣瑣ささ・区区・ちょっとした・取るに足りない・たわいない・何でもない・愚にもつかぬ・益体も無い・埒らちも無い・高が知れる・些些ささ・些細ささい・細ささやか・わずか・幾ばく・たかが・いささか・ほんの・有るか無きか・ちょっと・一縷いちる・一抹・些少さしょう・末節・無駄事・微微・つまらない・無意味・下らない・問題外・部分的・派生的・卑小・眇眇びょうびょう・由よし無い・トリビアル ぞう‐じ〔ザフ‐〕【雑事】 1 雑多な事柄や用事。ざつじ。「―ども仰せられつるついでに」〈源・浮舟〉2 中世、年貢以外の種々の租税や労役。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
精選版 日本国語大辞典 「雑事」の意味・読み・例文・類語 ぞう‐じザフ‥【雑事】 〘 名詞 〙① いろいろのこまごました事柄。ざつじ。[初出の実例]「着左丈座、定諸国申請条々雑事」(出典:御堂関白記‐寛弘元年(1004)三月七日)「まのあたりならずとも、さるべからむさうしらはうけ給はらむ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)帚木)② 中世の荘園制のもとでの税の一つ。年貢以外に収める藁(わら)や野菜、油、塩などをいう。雑公事(ぞうくじ)。[初出の実例]「兼又至二所当雑事一者、被レ止二御塔料諸郡之所役一、偏以彼保住人等所レ令二勤仕一也」(出典:東寺百合文書‐う・康和二年(1100)八月一六日・丹波国司請文案)「国には国司にしたかひ、庄には領所につかはれ、公事(くじ)雑事(サウジ)にかりたてられて」(出典:高野本平家(13C前)四)③ 食事の用意をすること。また、旅の道中の食糧。[初出の実例]「着二尾張国萱津宿一給。当国守護人野三刑部丞成綱進二雑事一」(出典:吾妻鏡‐建久六年(1195)六月二九日)④ 「ぞうじせん(雑事銭)」の略。[初出の実例]「御堂供養導師事、〈略〉下向之間、宿次雑事以下、今日、被レ宛二催御家人一」(出典:吾妻鏡‐文治元年(1185)九月一〇日)「衣裳絹布の類を送り遣はすのみに非、毎月に時料雑事(ザウじ)を運入、かかりければ」(出典:源平盛衰記(14C前)一七)⑤ 飯の副菜。副菜にする野菜類。[初出の実例]「中郷土佐、旅宿を訪。飯米・薪・雑事等取り具して、炉辺の閑談二夜」(出典:宗長手記(1522‐27)下) ざつ‐じ【雑事】 〘 名詞 〙① こまごまとした種々の事柄。いろいろの用事。ぞうじ。[初出の実例]「以二居処非レ一。法務不一レ。雑事荐臻。終違二令条一」(出典:続日本紀‐養老六年(722)七月己卯)[その他の文献]〔南斉書‐孔稚珪〕② こまごまとしたいろいろの用事にかかる費用。雑事銭(ぞうじせん)。[初出の実例]「京上(きゃうのぼり)の雑事(サツシ)とて、鎌倉より宿々に五石五石糠藁に至るまで鏡の宿まで送り積みて侍りつる」(出典:源平盛衰記(14C前)三三) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by