1997年に登録、2000年に登録内容が変更された中国の世界遺産(文化遺産)。蘇州は、江蘇省東南部に位置する都市で、古くから絹織物で発展した町である。その市街は長江のデルタ地帯南部に位置し、市街の中を数多くの運河が走り、「東洋のベネチア」と形容されている。町の歴史は古く、春秋時代(紀元前770~前403年)には呉の都が置かれた。蘇州と呼ばれるようになったのは隋(581~619年)の時代である。この町には、10~20世紀初頭の五代から清の時代にかけて数多くの庭園が造られた。蘇州古典園林(スゥツォグデンイェンリン)は、9つの庭園の総称で、蘇州四大名園とされている滄浪亭、獅子林、拙政園、留園もその中に含まれている。このうち蘇州最大の拙政園と留園は、北京の頤和園、承徳の避暑山荘(ともに世界遺産)とともに、中国四大名園といわれている。1997年に拙政園、留園、網師園、環秀山荘が登録、2000年に滄浪亭、獅子林、退思園、芸圃、藕園が追加登録された。◇英名はClassical Gardens of Suzhou