滄浪亭(読み)ソウロウテイ(その他表記)Cāng láng tíng

デジタル大辞泉 「滄浪亭」の意味・読み・例文・類語

そうろう‐てい〔サウラウ‐〕【滄浪亭】

中国江蘇蘇州市にある名勝。銭氏広陵王元璙の別園を北宋蘇舜欽が得て築いた亭の名。

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精選版 日本国語大辞典 「滄浪亭」の意味・読み・例文・類語

そうろう‐ていサウラウ‥【滄浪亭】

  1. 中国、江蘇省蘇州市の旧呉県城内の名勝。銭氏広陵王元璙の別園に宋の蘇舜欽が亭を築いて滄浪命名

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改訂新版 世界大百科事典 「滄浪亭」の意味・わかりやすい解説

滄浪亭 (そうろうてい)
Cāng láng tíng

中国,江蘇省蘇州市にある庭園江南の名園の中でも最も古いものの一つ。旧県城内の南部にある。もともと五代末,杭州に都を置いた呉越王の銭鏐の子,広陵王銭元璙,あるいはその親戚の中呉軍節度使孫承佑の別宅であったといわれる。北宋慶暦年間(1041-48),所有者となった蘇舜欽が,庭園内に亭を建て,古典にちなんで〈滄浪亭〉と名づけたことから著名となった。その後南宋には韓世忠の手に渡り,韓王園と呼ばれ,園も拡大されたが,元代には廃されて僧庵となっていた。明代に復興され,清の康煕年間(1662-1722)には大改修が加えられ今の姿となった。園の面積は約1ha,自然の地形を利用した山水の間に建造物を配し,その間を迂曲する小径で散策できるようになっている。庭内山頂に建つ滄浪亭のほか,池水をはさんで回廊でつながれた観魚処と面水軒など,景勝に恵まれている。また蘇舜欽の〈滄浪亭記〉をはじめ,明代江南の文人,帰有光,文徴明等の碑記の類も園内に多い。
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世界の観光地名がわかる事典 「滄浪亭」の解説

そうろうてい【滄浪亭】

中国の江蘇(こうそ)省蘇州(そしゅう)(スーチョウ)に現存する、最も古い庭園の一つ。五代呉越国の広陵王・銭元燎の屋敷だったという説と、五代時代に中呉越軍の節度使だった孫承佑将軍の別荘という説がある。その後、北宋時代の1045年、詩人の蘇舜欽が蘇州に住み着いて改築し、屈源の詩の「滄浪の水」という魚歌から「滄浪亭」と名づけたといわれる。世界遺産に登録されている。一般に蘇州の庭園は高い外壁に囲まれているが、滄浪亭は外堀の疎水越しに美しい園を眺められる。

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