改訂新版 世界大百科事典 「蘭越」の意味・わかりやすい解説
蘭越[町] (らんこし)
北海道南西部,後志(しりべし)支庁磯谷郡の町。1954年南尻別村が蘭越町に改称,町制。人口5292(2010)。北部はニセコ火山群が連なり,中央を日本海に注ぐ尻別川が北西流する。中心市街はJR函館本線蘭越駅付近にあり,国道5号線が通じる。1882年ころから尻別川流域へ石川県などから集団入植があり,開拓が進んだ。主産業は尻別川の谷底平野での稲作農業で,良質米を多産する。また尻別川でヤツメウナギ,アユを漁獲する。ニセコアンヌプリ山麓の昆布温泉,湯本温泉,目国内(めくんない)岳山麓の新見温泉(正苦味泉,70℃)など多くの温泉に恵まれ,ニセコ積丹小樽海岸国定公園の一部をなす。またチセヌプリスキー場があり,山スキーが楽しめる。
執筆者:山下 克彦
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報