虎杖(読み)イタドリ

デジタル大辞泉の解説

いたどり【虎杖】

タデ科の多年草。山野に自生。高さ約1.5メートル。茎にはかすかな紅色の斑点があり、葉は卵形で先がとがる。雌雄異株。夏、白色または淡紅色の小花が円錐状につく。花が紅色のものを特に、明月草(めいげつそう)とよぶ。若い茎は酸っぱいが、食べられる。根を漢方で虎杖根(こじょうこん)といい、利尿・通経薬とする。さいたづま。たじい。すかんぽ。 春 花=夏》「―を啣(くは)へて沙弥や墓掃除/茅舎
紋所の名。イタドリの葉と花を図案化したもの。

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大辞林 第三版の解説

いたどり【虎杖】

タデ科の多年草。山野に自生。高さ約1.5メートル。葉は卵状楕円形。晩夏、白色の小花多数を穂状につける。春出る若芽は酸味があって食用となる。花が紅色のものは明月草と呼ぶ。根は漢方で緩下・利尿・通経剤とする。 [季] 春。 《 -を銜くわへて沙弥や墓掃除 /川端茅舎 》 〔「虎杖の花」は [季] 夏。《-の花をこぼして雨強し/佐藤漾人》〕

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精選版 日本国語大辞典の解説

いたどり【虎杖】

〘名〙
① タデ科の多年草。各地の山野、路傍に生える。高さ一メートル内外。茎は中空で節をもち、若い茎には紅紫色の斑点がある。葉は長さ五~一五センチメートルの広卵形または卵状楕円形で先がとがる。雌雄異株で夏、白または淡赤色の小さい花が葉腋(ようえき)に総状に咲く。果実には翼がある。若い茎はやや酸味をおび食用となり、根茎は利尿、健胃剤などとされる。漢名、虎杖、黄薬子。たんじ。すかんぽ。すっぱぐさ。たじい。さいたずま。《季・春》
▼いたどりの花 《季・夏》
書紀(720)反正即位前(図書寮本訓)「多遅の花は、今の(イタトリ)の花(はな)なり」
② 紋所の名。イタドリの花と葉とを図案化したもの。

たじひ たぢひ【虎杖】

〘名〙 植物「いたどり(虎杖)」の古名。
※書紀(720)反正即位前(寛文版訓)「時に多遅(タチヒ)の花(はな)、井の中に有り。因りて太子の名(みな)と為。多遅の花は今の虎杖(いたとり)の花(はな)なり。故多遅比(たちひ)瑞歯別天皇と称(たた)へ謂す」

たちひ【虎杖】

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世界大百科事典内の虎杖の言及

【イタドリ】より

…江戸時代には,根茎を甘草(かんぞう)とともに煎じて,夏の飲料とした。中国では,若い茎の紅紫斑を虎の皮の模様にたとえ,虎杖という。地下茎と根は漢方の虎杖根(こじようこん)で,ポリゴニンpolygonin,エモディンemodinなどを含み,通経,利尿,緩下剤などに用いられる。…

※「虎杖」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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