血石(読み)ケッセキ

デジタル大辞泉 「血石」の意味・読み・例文・類語

けっ‐せき【血石】

濃緑色玉髄ぎょくずいで、酸化鉄による赤色斑点のあるもの。飾り石とする。ブラッドストーンヘリオトロープ血玉髄血玉石血星石

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精選版 日本国語大辞典 「血石」の意味・読み・例文・類語

けっ‐せき【血石】

  1. 〘 名詞 〙 赤色の斑点をもつ玉髄(ぎょくずい)。斑点は酸化鉄を含む岩石片。装飾に用いる。血玉髄。ブラッドストーン。
    1. [初出の実例]「白玉の血石はなつかしかりしかとも、衆合の名は身を逼めひしきけり」(出典:康頼宝物集(1179頃)中)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「血石」の意味・わかりやすい解説

血石
けっせき

緑色の玉髄もしくはプラズマとよばれる微細な粒状ないし繊維状の緑色の石英の中に、酸化鉄の赤色斑点(はんてん)が入っている鉱物。ブラッドストーンbloodstoneの直訳である。研磨して飾り石に使われる。インドオーストラリアアメリカブラジルなどから産する。

松原 聰]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「血石」の意味・わかりやすい解説

血石
けっせき
blood-stone; heliotrope

玉髄一種緑泥石を包有して暗緑色を呈するプラズマと呼ばれる玉髄のうち,酸化鉄や鉄水酸化物の混入により赤色,赤褐色斑点状,あるいは縞状の模様が顕著に発達した石。ヘリオトロープともいう。装飾用,鑑賞用飾石などとして用いられる。インドのカシアワール半島が主産地

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百科事典マイペディア 「血石」の意味・わかりやすい解説

血石【けっせき】

ブラッドストーン

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世界大百科事典(旧版)内の血石の言及

【歯石】より

…口腔に露出している歯面に付着している歯石は,淡黄色ないし黄褐色を呈していることが多いが,まれに黒緑色ないし黒色を呈する歯石が付着していることがある。このような黒い歯石は〈血石〉ともいわれ,歯肉に炎症のある場所の歯根面に付着していることが多く,出血した血液や滲出液と関連があると考えられている。歯石は,歯肉との境界部の歯面に付着することが多く,長い年月の間には歯肉辺縁を覆うまでに増大することもある。…

【ブラッドストーン】より

ジャスパーの一種で,石英の微細な結晶よりなる不透明な濃緑色の地に血赤色の斑点がある宝石。そのためブラッドストーン(血石)の名称が与えられている。古くはヘリオトロープheliotropeとも呼ばれた。…

※「血石」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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