翻訳|chalcedony
きわめて細かい粒状ないし繊維状の石英からできている鉱物。また、モガン石moganiteとよばれる石英と同質異像の鉱物を含んでいることもある(この鉱物は単斜晶系で、非常に微細な結晶の集合体としてのみ存在する)。普通は乳房状、ぶどう状で火山岩のすきまを満たしたり、内壁を覆うようにして産する。色は無色、赤、橙(だいだい)、緑、黄、黒色など各種のものがあり、いろいろな変種名がある。めのう、カーネリアン(紅玉髄)、クリソプレースなど飾り石として使用されるものもある。放散虫などの珪(けい)質遺骸(いがい)からできているチャートは、続成作用や弱い熱変成作用を受けて玉髄質となっていることが多い。玉髄は石英よりやや硬度が低く、比重も小さい。これは、超微細な小孔をもつ微小な石英からできているためである。日本では、新しい時代の火山岩に伴ってよく産する。北海道、本州日本海側、伊豆、小笠原(おがさわら)、九州など産地は多い。英名は小アジアにあった古代海岸都市カルケドンChalcedonにちなんで命名された。
[松原 聰]
chalcedony
化学組成SiO2で,おもに熱水作用によって石英の微小結晶が網目状に集まり,超顕微鏡的小孔をもつ緻密集合体。不純物により色および組織が変化する。玉髄は色が均質,めのうは色が帯状または同心円状に配列。チャート(chert)やフリント(flint)は不透明暗色または黒色で玉髄と認識されるが,生物起源の珪質堆積物なので本来の玉髄とは異なる。色の違いにより紅玉髄,緑玉髄等とも呼ばれる。硬度6,比重2.55~2.63。岩石の空洞を充塡,内張りするように乳頭状・ぶどう状を示す。緑色の美しいものはクリソプレースと呼ばれ飾り石として用いる。アクチノ閃石,緑泥石等を含むものはそれぞれプレース,プラズマと呼ばれ,プラズマに赤い斑点を含むものは血石,辰砂を含むものはmyrickite等と呼ばれる。まれに月長石状の閃光を発するものもある。
執筆者:青木 義和・砂川 一郎
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報
石英の微細な結晶が放射状に集まった球状,放射状,乳房状などのち密な集合体をいう.硬度6.密度2.55~2.63 g cm-3.脂肪光沢,透明ないし半透明で,乳白,白,灰,淡青,黒,褐色などの色を呈する.コロイド状のケイ酸が比較的低い濃度で結晶したものが多く,岩石のすきまなどを満たして産出することが多い.狭義には,色がほぼ一様なものを玉髄といい,色がしま状または同心球状のものをめのう,黒色または不透明暗色のものをチャート,同じくノジュール状のものをフリントとよび区別している.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
字通「玉」の項目を見る。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
…そのため半透明状となり,主として塊状で産出する。成分SiO2,モース硬度7,比重2.60,屈折率1.53で,色が比較的一様で無地なものを玉髄(カルセドニーchalcedony),縞目のあるものをメノウ(アゲートagate)と分類することもあるが,一般には両方をいっしょにして〈メノウ〉と称している。世界各地に産するが,貝殻状剝離を示し,剝片は薄く鋭利な縁をもつため,北アジアやインドなどでは石鏃や小型の石刃の材料とされたほか,色の美しいものは古くから装身具として多く加工された。…
※「玉髄」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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