皮膚や粘膜に急激に局所性浮腫をきたす深在型のじんま疹(しん)で、血管神経性浮腫、クインケ浮腫、巨大じんま疹ともいう。アレルギー反応その他の刺激によりマスト細胞(肥満細胞)から遊離されたヒスタミンが毛細血管の透過性を亢進(こうしん)させ、血漿(けっしょう)タンパクが漏出して生ずる。浮腫はびまん性で大きく、かゆみは少ない。全身のどこにでも生じうるが、眼瞼(がんけん)(まぶた)、口唇、舌、陰部、四肢に生じやすい。喉頭(こうとう)に生ずる(喉頭浮腫)と嗄声(させい)(かれ声)、喘鳴(ぜんめい)、呼吸困難をおこし、窒息の危険がある。消化管にくると腹痛、嘔吐(おうと)、下痢などを生ずる。食物や薬物など原因の明らかなものはそれを避け、抗ヒスタミン薬や副腎(ふくじん)皮質ステロイド薬が用いられる。喉頭浮腫にはアドレナリンの注射が有効である。
遺伝性血管性浮腫(HAE:hereditary angioedema)は常染色体顕性遺伝で家族性に発生する。補体系のC1(補体第一成分)エステラーゼ抑制物質の欠損ないし機能欠如によるもので、外傷や小手術(抜歯、扁桃腺(へんとうせん)摘出による喉頭浮腫)に誘発されることが少なくない。
[高橋昭三]
東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...
12/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新