古来歌枕として著名であるが、故地については諸説ある。寛文年間(一六六一―七三)成立の「扶桑京華志」に「衣手ノ森在リ松尾与嵐山之間ニ
」と記され、「京羽二重」「雍州府志」「名所都鳥」なども同じく、松尾大社とその北西にあたる嵐山との間にあるとする。延宝七年(一六七九)成立の「京師巡覧集」にも
とある。
一方、貞享元年(一六八四)成立の「菟芸泥赴」は「松尾の南の森とぞ一説に松尾の前の河原ありし洪水に流がれて跡もなしといへり然ども衣手里衣手小野有猶可尋之」とし、正徳元年(一七一一)の「山城名勝志」には、「衣手森衣手社坐
其内
然洪水漂流而森木絶而為
河原
社今松尾本社南側坐小社是也」と記される。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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