西願寺(読み)さいがんじ

日本歴史地名大系 「西願寺」の解説

西願寺
さいがんじ

[現在地名]魚津市新角川二丁目

旧北陸街道の東側に位置する。浄土宗。郡金山と号し、本尊阿弥陀如来。文明二年(一四七〇)永海が越中に創立した八ヵ寺の本寺とされる(寺院明細帳)。貞享二年寺社由緒書上には「当寺開闢永海上人建立ニ而、年号知不申候」「当山開山永海上人与申候者、文治弐年之比越後ヨリ当国江被参候与申伝候得共、実正知不申候」とある。永海開創を称する浄土宗寺院は県内に八ヵ寺あるが、本寺格は西徳さいとく(現黒部市)と西願寺である。

西願寺
さいがんじ

[現在地名]長岡市呉服町

呉服ごふく町南側町家の裏にある。古くは真宗大谷派、のちには同高田派に転じた。日照山と号し、本尊阿弥陀如来。開基親鸞の弟子教名房。伝えによると、教名は武人上原某の子で親鸞の弟子となり、貞永元年(一二三二)常陸国笠間かさま(現茨城県笠間市)および布川ふかわ(現同県北相馬郡利根町)一宇を建立。その後各所に転々とし、天正八年(一五八〇)黒津くろづ村に移って堂宇を建立し、西願寺と公称した。蔵王堂ざおうどう城主堀直寄の尊信を得、元和三年(一六一七)その招請により現在地に移った(同年「堀直寄屋敷付与状」長岡の歴史)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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