(読み)ケイ

デジタル大辞泉 「詣」の意味・読み・例文・類語

けい【詣】[漢字項目]

常用漢字] [音]ケイ(慣) [訓]もうでる いたる
高い所・境地に行きつく。「造詣
社寺にもうでる。「参詣

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精選版 日本国語大辞典 「詣」の意味・読み・例文・類語

もう‐でまう‥【詣】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「もうでる(詣)」の連用形名詞化 )
  2. 貴人もとへ参上すること。おうかがいすること。
    1. [初出の実例]「かうてありと聞き給へらんを、まうでこそすべかりけれ」(出典:蜻蛉日記(974頃)上)
  3. 神仏にお参りすること。参詣。
    1. [初出の実例]「ものへまうでせばや、かうものはかなき身の上も申さむ」(出典:蜻蛉日記(974頃)上)

まで【詣】

  1. ( 動詞「まうづ(もうず)」の未然・連用形「まうで」の変化したもの ) 「まうで」の「う」の無表記とも、「まんで」のように発音されたものの「ん」の無表記ともいわれる。単独用法のほか、「まであう(詣合)」「までく(詣来)」「までつく(詣着)」のような複合動詞の形でも用いられる。→もうでる
    1. [初出の実例]「愛宮の御許にまで給ひて、立ちながら出で給へば」(出典:多武峰少将物語(10C中))

もう‐ずまうづ【詣】

  1. 〘 自動詞 ダ下二段活用 〙もうでる(詣)

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普及版 字通 「詣」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 13画

[字音] ケイ
[字訓] いたる・まいる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は旨(けい)。旨は(けい)(稽)の初文。祝する祝詞を収めた器の形である曰(えつ)に対して、神霊が上方から降下することを詣(いた)るという。その霊を、儀容を整えて迎えることをといい、その姿勢を金文首という。のち稽首の字を用いる。〔説文〕三上に「候(節候)至るなり」とするが用例なく、〔玉〕に「くなり。到るなり。至るなり」という。もと霊の詣り、それを迎える意の字で、聖所に至ることを参詣といい、宮城に参内することを「闕(けつ)に詣る」という。学芸の蓄を極めることを造詣という。

[訓義]
1. いたる、神霊が降下する。
2. まいる、神霊を迎え拝する。
3. すすむ、学芸の奥にいたる。

[古辞書の訓]
名義抄〕詣 マウヅ・マイル・イタル・オモフク・トドコホル 〔字鏡集〕詣 イタル・マイル・ユク・マウヅ・マウス・オモムク・トドコホル

[声系]
旨に脂(し)声と詣(けい)声とがあり、脂声の旨は食に関し、詣声の旨は神事に関し、両者は声義異なり、別系の字である。

[熟語]
詣謁詣闕・詣奏詣門
[下接語]
行詣・参詣・識詣・深詣・造詣・徴詣・来詣

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