(読み)ブ

精選版 日本国語大辞典 「誣」の意味・読み・例文・類語

ふ【誣】

  1. 〘 名詞 〙 他人をしいること。また、偽りあざむくこと。また、その言葉
    1. [初出の実例]「仲満誣以党逆、左遷日向掾」(出典続日本紀‐天平神護元年(765)一一月甲申)
    2. [その他の文献]〔韓非子‐顕学〕

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普及版 字通 「誣」の読み・字形・画数・意味


14画

[字音] フ・ブ
[字訓] しいる・そしる・あざむく・まげる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は巫(ふ)。巫は祝・呪詛(じゆそ)をなすもので、その言に誣妄のことが多い。〔説文〕三上に「加なり」とは架言、浮誇虚誕の語をいう。〔左伝、荘十六年〕「犧牲玉帛、敢て加へざるなり」の加は虚加、供えものを実際以上に神に告げることをいう。人をそしることを加誣という。

[訓義]
1. しいる、無実のことをあるようにいう、そしる。
2. あざむく、まげる、なみする、みだりにする。

[古辞書の訓]
名義抄〕誣 シヘタリ・シブル・ヒロム・アザムク・イツハル・カコツ・シフ 〔字鏡集〕誣 ヒク・シヘタク・イツハル・シフ・アザムク・カコフ・ヒロム・ハカル・シフル

[語系]
誣・巫miuaは同声。(舞)も同声。巫に舞の意があり、誣をまた舞言という。同系の語である。

[熟語]
・誣誣枉誣劾誣陥誣欺誣矯・誣言誣構誣告・誣罪誣詞誣執誣譖・誣説誣善・誣誣訴・誣奏誣争誣詆・誣服誣謗・誣妄誣罔・誣乱・誣惑
[下接語]
陥誣・欺誣・虚誣・矯誣・愚誣・巧誣・讒誣・自誣・失誣・取誣・侵誣・遭誣・詆誣・謗誣

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