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三蔵 さんぞうtripiṭaka

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

三蔵
さんぞう
tripiṭaka

「三種の籠」の意。転じて仏教の経典 (経蔵) ,戒律書 (律蔵) ,注釈書 (論蔵) は,仏教の意義を包蔵していることから三蔵と呼ばれる。また経,律,論の三蔵に通達している学僧を尊称して,名前のあとに三蔵をつけることがあった。たとえば,玄奘三蔵。 (→三蔵法師 )

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デジタル大辞泉の解説

さん‐ぞう〔‐ザウ〕【三蔵】

上代、朝廷の官物を納めた三つの蔵。斎蔵(いみくら)内蔵(うちくら)大蔵(おおくら)
仏教の聖典を3種に分類したもの。経蔵律蔵論蔵
仏教の聖典に深く通じた高僧に対する敬称。また、聖典の翻訳者をもいう。真諦三蔵・玄奘(げんじょう)三蔵・法顕三蔵など。
天台宗で、小乗の別称。
仏語。菩薩(ぼさつ)声聞(しょうもん)のそれぞれの教え。また、声聞縁覚(えんがく)菩薩の教え。三乗

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世界大百科事典 第2版の解説

さんぞう【三蔵】

大和朝廷の財政をつかさどった官司またはクラとしての斎蔵(いみくら)・内蔵大蔵の総称。《古語拾遺》によると,神武朝宮中に神物官物を納める斎蔵を建て,斎(忌)部氏がこれを管掌し,履中朝,朝鮮三国からの貢納物がふえると斎蔵の近くに内蔵を設けて神物と官物を分収し,東漢(やまとのあや)氏の祖阿知使主(あちのおみ)と西文(かわちのあや)氏の祖王仁(わに)に出納を記録させ,また蔵部を定め,さらに雄略朝,諸国の貢調が増大すると大蔵を建て,蘇我麻智に三蔵を検校せしめ,秦氏を出納,東西文氏を記録にあたらせ,漢氏に内蔵・大蔵の姓を賜ったという。

さんぞう【三蔵 Sān zàng】

サンスクリットのtripiṭakaの漢訳で,仏教の聖典を経蔵・律蔵・論蔵の3種に分類したときの総称。蔵の原語であるpiṭakaとは,ものを入れる籠のこと。経蔵とは,仏陀の教説集で,ほとんどの場合〈如是我聞〉で始まる。律蔵とは,教団の実践規定集で,禁止的な徳目も多く含む。論蔵とは,経と律とくに経に対して施された注釈文献集。これら三蔵を網羅したものを〈一切経〉あるいは〈大蔵経〉とよぶ。【礪波 護】

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大辞林 第三版の解説

さんぞう【三蔵】

古代、官倉であった斎蔵いみくら・内蔵うちつくら・大蔵おおくらの総称。みつくら。
〘仏〙 仏教の聖典群を三種に分けたもの。経蔵・律蔵・論蔵の総称。また、仏教聖典の総称。
三蔵に通暁した僧を敬っていう語。また、仏教聖典を翻訳した僧、特に玄奘げんじようを敬っていう語。みつくら。
馬方・船頭・徒弟などの通称。 「夜更けては君が寝巻とうたひ連て、-仁介が夢を覚させ/浮世草子・一代男 3

みつくら【三蔵】

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世界大百科事典内の三蔵の言及

【大蔵経】より

…仏教聖典を総集したもの。〈一切経(いつさいきよう)〉〈三蔵(さんぞう)〉とも呼ぶ。元来,〈大蔵経〉の呼称は漢訳の〈三蔵〉に若干の中国人の撰述書を加えたものを指したが,現在ではその他の国語によるものも広く総称する。…

【仏教美術】より

…第2,第3結集をへて,2世紀に至ってカニシカ王の外護のもとに有部論集が集成(第4結集)され,論蔵も整備される。これら経蔵,律蔵,論蔵を総称して三蔵という。仏教経典は,小乗系の南伝仏教と大乗系の北伝仏教によって伝播する。…

【仏典】より

…仏教徒の用いる聖典。国により宗派により多種多様であるが,基本的には経,律,論の〈三蔵〉にまとめられる。〈経蔵〉は釈迦の教説の集成で,〈法〉とも〈阿含(あごん)〉(聖なる伝承)ともいわれる。…

※「三蔵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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