諷喩(読み)フウユ

デジタル大辞泉 「諷喩」の意味・読み・例文・類語

ふう‐ゆ【×諷喩/風諭】

[名](スル)
他の事にかこつけて、それとなく遠回しにさとすこと。
吾輩の既に再三―したるが如く」〈尺振八訳・斯氏教育論〉
比喩法の一。たとえだけを提示して、その本義を間接的に推察させる方法。「燕雀えんじゃくいずくん鴻鵠こうこくの志を知らんや」が、小人物大人物の心はわからないの意をさとらせる類。諷喩法
[類語]直喩隠喩引喩換喩寓意寓話比喩たとえ形容擬人象徴比況縮図たとえば明喩暗喩寓喩提喩・声喩・メタファーアレゴリー

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の諷喩の言及

【比喩】より

…そういう多様な〈ことばのあや〉のうちで,とくに語の意味を変様させる表現形式は〈転義trope〉と呼ばれ,特別あつかいで詳細に研究されていた。〈転義〉は,後述するような隠喩,換喩,提喩,諷喩などを一括する総称であり,結果的には〈比喩〉ときわめて近い用語である。何かを何かになぞらえるという趣旨の〈比喩〉と,語の意味を転じてもちいるという趣旨の〈転義〉は,概念のなりたちは異なるけれど,実際にはほとんど同じ言語現象をさしているし,じっさい,現代日本語としての〈比喩〉もまた,たいていは直喩や隠喩,換喩などに分類されて説明される。…

※「諷喩」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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