(読み)ボウ

デジタル大辞泉 「謗」の意味・読み・例文・類語

ぼう【謗】[漢字項目]

[音]ボウバウ)(慣) ホウ(ハウ)(呉)(漢) [訓]そしる
悪口を言う。そしる。「謗法ほうぼう讒謗ざんぼう誹謗ひぼう

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精選版 日本国語大辞典 「謗」の意味・読み・例文・類語

そしらわそしらはし【謗】

  1. 〘 形容詞シク活用 〙 ( 動詞「そしる(謗)」の形容詞化したもの ) そしりたいような状態である。非難したくなるような様子である。
    1. [初出の実例]「もとよりすぐれざりける御かたちの、ややさだ過ぎたる心地して、やせやせに御髪(みぐし)少ななるなどが、かくそしらはしきなりけり」(出典源氏物語(1001‐14頃)乙女)

謗の派生語

そしらわし‐げ
  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙

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普及版 字通 「謗」の読み・字形・画数・意味


17画

[字音] ボウ(バウ)
[字訓] そしる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は旁(ぼう)。旁に旁側、また、ひろく他に及ぼす意がある。〔説文〕三上に「毀(そし)るなり」と訓し、悪言の意とする。〔国語、周語上〕「國人、王を謗る」、〔呂覧、達鬱〕「國人皆謗る」のように、ひろく世間の批判を受ける意に用いる。〔左伝、成十八年〕「民に謗言無し」のように、もと政治への批判を意味する語であった。〔玉〕に「毀(そし)るなり、誹(そし)るなり、他人に對して其の惡を(い)ふなり」とするが、「(うら)む」の意がある。

[訓義]
1. そしる、うらみそしる、上の者をうらむ。
2. 人をにくみそしる、のろいそしる。
3. 人の過失をいいとがめる。

[古辞書の訓]
名義抄〕謗 ソシル・アザムク 〔字鏡集〕謗 ソシル・アザムク・ムカフ

[熟語]
謗怨謗毀・謗謗議・謗言・謗語・謗謗讒謗嗤・謗・謗書・謗傷謗誦謗辱・謗声謗沮謗詛・謗謗詆・謗謗罵謗排・謗木謗誉・謗論
[下接語]
怨謗・謗・掩謗・監謗・毀謗・謗・群謗・興謗・猜謗・罪謗・讒謗・止謗・謗・造謗謗・騰謗・謗・非謗・飛謗・被謗・誹謗・弭謗・誣謗・

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