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講孟余話 こうもうよわ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

講孟余話
こうもうよわ

江戸時代末期,吉田松陰が,『孟子』に関する注釈と見解をまとめた書物。未完成の間は『講孟剳記 (こうもうさつき) 』といわれたが,完成と同時に『講孟余話』と改題された。松陰は嘉永7 (1854) 年 10月 24日江戸獄から故郷萩の野山獄に移されたが,安政2 (55) 年4月 12日から翌年6月 13日まで,すなわち免獄後の自宅謹慎中まで,『孟子』の講義をした。この講義の間に書きとめた注解,所感,意見,評論などを集めたものが本書である。哲学,教育,政治,外交,そのほか万般にわたる松陰の一貫した思想を示しており,その後の松陰の思想の発展の基礎をなすものである。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

講孟余話
こうもうよわ

幕末の尊王思想家吉田松陰(しょういん)の著作中、質量とも第一の主著。1855年(安政2)6月13日に始まり、同年12月15日の出獄を挟み翌年6月13日に至る1年間、初め萩(はぎ)の野山獄(のやまごく)、ついで実家杉百合之助(ゆりのすけ)宅内幽室において同囚および親戚(しんせき)の者と『孟子』を講読、各章読了後の所感、批評、意見等をまとめたもので、松下村塾(しょうかそんじゅく)教育への発端をなす。これに先だち獄風改善、囚人教化を意図した松陰は、55年4月12日より6月10日にかけ、獄舎内で『孟子』本文の訓詁(くんこ)注解的な講義を行った。本書によって松陰の人生観、国家論、ひいては政治・教育・外交思想、読書傾向、学問観などをうかがうことができる。本書は旧名を『講孟箚記(さっき)』と称し、のち松陰自ら改題した。なお付属するものとして、山県太華(やまがただいか)『講孟箚記評語上、下の一、下の二』『講孟箚記評語草稿』、これに対する松陰の反評文、関係のある『黙霖(もくりん)書撮抄一条』があり、『講孟余話附録』にまとめられる。[山口宗之]
『「講孟余話」(山口県教育会編『吉田松陰全集 第3巻』所収・1972・大和書房) ▽松本三之介訳「講孟余話(抄)」(松本編『日本の名著31 吉田松陰』所収・1973・中央公論社)』

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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