(読み)ジョウ

デジタル大辞泉 「譲」の意味・読み・例文・類語

じょう【譲〔讓〕】[漢字項目]

常用漢字] [音]ジョウ(ジャウ)(漢) [訓]ゆずる
ゆずり与える。「譲位譲渡譲歩譲与委譲割譲互譲禅譲分譲
へりくだる。「敬譲謙譲礼譲
なじる。「責譲
[名のり]うや・せむ・のり・まさ・よし

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「譲」の意味・読み・例文・類語

ゆずりゆづり【譲】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「ゆずる(譲)」の連用形名詞化 ) 譲ること。また、譲り受けること。また、そのもの。譲渡。譲与。
    1. [初出の実例]「五印度の国の咸く推(ユツ)り高く」(出典:大唐西域記巻十二平安中期点(950頃))
    2. 「主上は二歳にて御禅(ユヅリ)をうけさせ給ひ」(出典:高野本平家(13C前)一)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「譲」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 20画

(旧字)讓
人名用漢字 24画

[字音] ジョウ(ジャウ)
[字訓] せめる・ゆずる

[説文解字]

[字形] 形声
旧字は讓に作り、襄(じよう)声。襄に祓禳の意がある。〔説文〕三上に「相ひ責讓するなり」とあり、人を譲(せ)める意とする。もと祓禳するための祝する辞をいう。攘斥して退かせることから、推譲揖譲(ゆうじよう)の意となる。避けて退くことを攘辟(じようへき)といい、讓・攘は声義の通ずる字である。

[訓義]
1. せめる、ののしる、なじる、かろんずる。
2. おしやる、ゆずる、へりくだる、あたえる、しりぞく。
3. 醸と通じ、かもす。

[古辞書の訓]
名義抄〕讓 ユヅル・セム・クダ(ル)・ウヤマフ 〔字鏡集〕讓 ウヤマフ・ユヅル・サル・クダル

[語系]
讓・禳・攘njiangは同声。襄の初文nyangは、祓禳の呪具を用いることを示す字。襄はそれに衣を加えて、死喪のときの礼であることを示す。讓以下は、その礼に関する語である。

[熟語]
譲位・譲下譲賢譲譴譲坐譲辞譲誚・譲・譲譲徳譲畔・譲歩・譲与譲路
[下接語]
委譲・移譲・割譲・貴譲・恭譲・敬譲・謙譲・言譲・互譲・交譲・好譲・克譲・懇譲・辞譲・誚譲・仁譲・推譲・数譲・責譲・折譲・善譲・禅譲・尊譲・譲・退譲・誅譲・徳譲・面譲・揖譲・礼譲・廉譲

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

プラチナキャリア

年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...

プラチナキャリアの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android