赤村(読み)あかむら

日本歴史地名大系 「赤村」の解説

赤村
あかむら

[現在地名]美東町大字赤

美祢郡の北東に位置し、東は絵堂えどう、南は秋吉あきよし台上を境に長登ながのぼり大田おおだ、西は桂木かつらぎ山を境に嘉万かま青景あおかげ(現秋芳町)の各村に接する。盆地の中にあり、湧泉と洞穴に富み、赤土畑地が多く赤牛蒡の産地で、奥秋吉とも桂陽(桂木山の南)の地ともよばれる。村名は古くより銅(あかがね)の主産地であったことによると思われる。村内を南北に瀬戸崎せとざき街道、東西に青景街道が通る。

中世には阿賀あか郷または赤郷と称され、赤郷あか八幡宮旧蔵の一切経巻末奥書に永和二年(一三七六)阿賀郷八幡宮奉納云々願主覚佑悪筆元魁」とみえる。応永二五年(一四一八)二月二九日付の香山常栄寺文書(「寺社証文」所収)に「長門国美祢郡赤郷公文職事、所令寄付国清寺也、仍可被致一天泰平四海無事、殊家門繁昌懇祈之状如件」とあり、国清こくしよう(跡地は現山口市)領であったことが知られる。


赤村
あかむら

面積:三二・〇三平方キロ

田川郡の東端に位置し、東は京都みやこ犀川さいがわ町、南は添田そえだ町、西は大任おおとう町、北は香春かわら町に接する。村域の北部は飯岳いいだけ(大坂山)から連なる山地で、その南に戸城としろ(三一七・六メートル)、村域の南西端に岩石がんじやく山、南東端に犢牛こつとい(六九〇・六メートル)がそびえる。村域の南部西寄りを北流するいま川は、赤の油須原ゆすばるで西へ流れを変える。香春町からの平成筑豊鉄道田川線は村域北部西寄りを南下し、油須原から今川に沿うように東へ走る。



あかはげむら

[現在地名]八幡町赤剥

日向につこう上流左岸に位置し、新出しんで村の東にあって、東側は泥沢どろさわ村。前山まえやまに縄文時代の集落跡がある。元和八年(一六二二)の酒井氏知行目録では高一〇九石余、寛永元年庄内高辻帳では高一三〇石余。享和三年(一八〇三)には家数一七・人数九五(「村数家数人高控帳」斎藤文書)庄内要覧によれば免六ツ一分九厘、家数一八。明治二年(一八六九)肝煎五十郎は泥沢村の肝煎を兼帯した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「赤村」の意味・わかりやすい解説

赤〔村〕
あか

福岡県東部,周防灘に注ぐ今川中流域の村。中心地区の油須原 (ゆすばる) は古代屯倉 (みやけ) であった。純農村で,酒造用にもなる良質の米のほか,野菜,クリの産地。田川,行橋両市を結ぶ平成筑豊鉄道田川線が通じる。面積 31.98km2人口 2774(2020)。

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