赤粘土(読み)あかねんど(その他表記)red clay

最新 地学事典 「赤粘土」の解説

あかねんど
赤粘土

red clay ,pelagic red clay

赤色(暗赤褐色)を呈する遠洋性粘土。赤色粘土とも。遠洋性粘土の研究が盛んに行われた南北太平洋の環流域では,堆積速度が特に遅いため,遠洋性粘土が熱水海水由来する鉄やマンガン酸化物水酸化物を多く含み,強い赤色を呈する場合がある。このため,遠洋性粘土が「赤粘土」とも呼ばれるようになったと考えられる。しかし,遠洋性粘土が必ずしも鉄やマンガンの酸化物や水酸化物に富み,強い赤色を呈するとは限らず,「赤粘土」の用語は遠洋性粘土の一般的な色調を表してはいない。このため,遠洋性粘土の色を強調する場合には,「褐色粘土」の用語を用いることが望ましい。

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参照項目:遠洋性粘土

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百科事典マイペディア 「赤粘土」の意味・わかりやすい解説

赤粘土【あかねんど】

遠洋性深海堆積物のうち,最も広く分布し,最も代表的なもの。水深が約4500mより深い深海底に分布。チョコレート色。まれに淡褐色または赤色。水を含んでいるときは弾力性がある。0.1mm以下の細粒物からなる。火山灰宇宙塵,それらの変質物,ケイ質の生物遺体などを含む。マンガン質団塊がしばしば多数散在。陸源物質をほとんど含まず,炭酸カルシウム含量もわずかである。
→関連項目底質軟泥

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「赤粘土」の意味・わかりやすい解説

赤粘土
あかねんど
red clay

赤色粘土ともいわれる遠洋性粘土。赤色またはチョコレート色を帯びた海底粘土で,全海洋面積の 35%以上の広い分布を示す。遠洋性堆積物プランクトン死骸を主とする軟泥と赤粘土を主とするが,赤粘土には生物から由来した炭酸カルシウムはほとんど含まれていない。これは生物の死骸が深海底に届く間に溶解してしまうためである。赤色は深海底の酸素の豊富な環境によるもので,必ずしも構成物の由来を示すものではない。

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岩石学辞典 「赤粘土」の解説

赤粘土

赤色または褐色の極端に外洋性の堆積物で,非常に深く,陸地からかなり離れた海に濃集しているもの.粘土成分は青色泥およびグロビゲリナ軟泥(globigerina ooze)と同じで,おそらく陸地起源のものである.火山砕屑物が普通でゼオライト結晶となっている.マンガン,酸化鉄,隕石物質などの硬い塊が含まれる.炭酸塩類は0~30%の範囲で含まれている[Murray & Renard : 1891, Pettijohn : 1949].

赤粘土

せきねんど

出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の赤粘土の言及

【褐色粘土】より

…それは全海洋面積の28%を占め,水深4500~7000mの大洋底に分布し,それより浅くなると石灰質軟泥に漸移する。その色は赤色がかった褐色ないしチョコレート色を帯びた褐色で,赤粘土red clayと呼ばれたが,最近は褐色粘土brown clayが正式に使用されている。その色は鉄とマンガンの水酸化物によるもので,酸化環境の海底で生じたためである。…

※「赤粘土」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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