旧日本軍が発行した召集令状の俗称。徴兵検査で現役兵に選ばれなかった人や、除隊後に予備役になった人など、平時は民間で生活する「在郷軍人」を、戦局に応じて呼び出す際に使われた。集合する日時や場所、部隊名が記された命令書で、郵送ではなく役場の兵事係が各家庭に直接届ける決まりだった。淡い赤色の紙に印字されていたことから「赤紙」と呼ばれた。
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出典 共同通信社 共同通信ニュース用語解説共同通信ニュース用語解説について 情報
…旧陸軍では動員時(動員)の充員召集,臨時召集,演習召集,教育召集,帰休兵召集,防衛召集,簡閲点呼があり,旧海軍では充員召集,防衛召集,徴傭船船舶長召集,勤務演習召集,教育召集,補欠召集があった。充員召集令状は淡紅色の用紙で〈赤紙〉と称された。自衛隊では〈招集〉と書かれ,防衛招集と訓練招集がある。…
…徴用の施行に際しては,当初は応召に次ぐ名誉として応ずる人の姿もみられたが,回を重ねるごとにその強制的性格と労働条件の劣悪さから不評を買い,すでに40年には2,3割の不出頭者が出た。軍隊への召集令状〈赤紙〉に対して徴用令状を〈白紙〉といって恐れる傾向が生まれたのである。 太平洋戦争開始とともに徴用制は労働力動員の〈伝家の宝刀〉として全面的に発動され,その対象の多くは平和産業,中小商工業者の転・廃業労働力であった。…
※「赤紙」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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