超自然観(読み)ちょうしぜんかん(その他表記)supernaturalism

翻訳|supernaturalism

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「超自然観」の意味・わかりやすい解説

超自然観
ちょうしぜんかん
supernaturalism

一般に,現世をこえる世界や実在を信じる立場。あらゆる宗教にはなんらかのかたちでみられる。聖と俗とが混交する原始の宗教では,自然・超自然の区別は曖昧であるが,聖・俗の違いが明らかにとらえられるにしたがって自然・超自然の区別も明確となる。時の終りにおける万物の完成を主張するいわゆる終末論を強調する宗教では,自然と超自然の区別は一層鮮明に現れる。神の国の切迫した到来という終末論的期待とともに登場したキリスト教は,現世の根源的変革を説いたが,ヘレニズムの世界へ進出するにつれて終末論的期待は弱まり,いわばその代償として,造物主と被造物,超越界と現世界の区別を導入し,救済をますます人間の内面世界での出来事と限定するようになった。この傾向は,西欧社会のいわゆる世俗化が進むにつれて一層内面化,主観化され,その結果,自然と超自然とはまったく分離していったが,20世紀になって神と世界についての概念の新しい解釈によって,自然と恩恵,自然と超自然の間隙を克服する努力がなされ,神の単なる超越性だけを主張する立場への批判と同時に,世界の純粋な現世性という観念も見直され,従来の自然と超自然の区別をすてて,超自然観と聖なるものの再解釈を企てる神学者も多い。

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