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被服 ヒフク

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デジタル大辞泉の解説

ひ‐ふく【被服】

着るもの。着物。衣服。「被服費」

出典|小学館
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

被服
ひふく

人体を覆う目的の着装物の総称で、衣服のほかに被(かぶ)り物、履き物、手袋などが含まれる。被服の語は、古くは中国の古典にみられるが、日本では明治に、陸海軍の用語として使用されたのが最初であり、1890年(明治23)に陸軍被服廠(しょう)が設置されてから、一般に広まった。1949年(昭和24)に新制大学が発足したとき、家政学部に被服科が設置され、その後、高等学校の家庭科のなかにも被服の科目が設けられ、学校教育者の間では公的な用語として使われるようになった。[辻ますみ]

被服の形式

基本形式として五つに分類される。〔1〕腰衣(ようい)形式 古代エジプトのロインクロスや未開人の腰紐(こしひも)など。〔2〕ドレーパリー形式 布を体に巻き付けて着用する方法で、ローマ時代のトガやインドのサリーなどにみられる。〔3〕ポンチョ形式(貫頭衣) 布の中央に穴をあけて頭を通す形式。〔4〕カフタン形式
 丈長の前あき形式で帯を伴うこともあり、中東諸国や日本にみられる。〔5〕チュニック形式 体型に裁断し縫製されたもので、現代服はほとんどこの形式である。[辻ますみ]

被服の機能

〔1〕防護性、〔2〕象徴性、〔3〕装身性があげられる。〔1〕は気候に対する防寒性や防暑性、人体を外傷などから守る護身性などがある。〔2〕は身分や階級や職業、性別などを表す社会的な機能をいう。そのほかに色や文様や着方が、生活感情や時代や社会を象徴する場合もある。以上のような用途的な機能や社会的機能のほかに、自己を表現するための装身の機能が〔3〕にあげられる。どんな衣装を身に着けようと、また〔1〕や〔2〕の制約が強かろうと、できる限り自己を美しく表現したいと願うのが人間である。装身の動機には、自己の価値を高くみせよう、また他人と違った個性を表そうとする場合と、それとは逆に、不安や恐れを克服するために、集団や社会に同調しようとする場合がある。装身の欲求から被服にデザインが求められ、新奇さを求めて流行現象が生まれてくる。[辻ますみ]

繊維業界における被服

繊維製品は素材別に、既製服、被服、布帛(ふはく)に大別されており、それぞれの工業組合がつくられて業界が区分されている。既製服の素材が羅紗(らしゃ)や毛織物であったのに対して、繊維業界での被服は厚地の綿織物を素材とした外衣類をさす。製品としては作業服、学生服、外被(カジュアルウェア)、制服が含まれる。第二次世界大戦後確定したこの業界区分も、素材の多様化などから重複したりする製品もあり、実情にあわなくなってきている。[辻ますみ]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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