出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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輝炭
きたん
bright coal
肉眼で石炭を観察すると、層状に明るく輝きの強い部分と煤(すす)状で輝きのない部分とが混在していることがある。前者の輝度の高い均一な組成に見える部分を輝炭といい、輝度の低い部分を暗炭という。一般的に輝炭は暗炭に比べて鉱物質が少ない。石炭組織成分としては、ビトリニット類が多い。
輝炭、暗炭の区別のほかに、細いレンズ状あるいは層状に点在する灰色の部分が見られるが、この部分を木質炭母(あるいは単に炭母)という。
[大内公耳・荒牧寿弘]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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輝炭
(1) 褐炭(brown coal)の黒いもの.英国で褐炭は泥炭(peat)と褐炭(lignite)の中間の石炭.(2) 特に無煙炭(anthracite).(3) 輝炭(bright coal).などに用いられる[Tomkeieff : 1954].ドイツ語のGlanz Kohleは光沢のある石炭の意味.
輝炭
高い反射性のある石炭に鉱山で慣習的に用いた語で,ストープス(Stopes)によって反射光が一方向のヴィトレイン(vitrain)と,反射によって光が分散するデュレイン(durain)とに分けられた[Tomkeieff : 1954].
出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の輝炭の言及
【石炭】より
…それらは石炭化の進行につれて分解,変成が進み,全体が均一になっていく。石炭化度が最も高い無煙炭になると,肉眼的にはほぼ一様な光沢をもって見えるが,それより石炭化度の低いものは,肉眼でも光沢のある〈輝炭〉の部分と光沢のない〈暗炭〉の部分とが,層をなしているのが見分けられる。これがごく細かく重なり合っている場合,どちらが優勢かによって,〈輝炭質縞状炭〉〈暗炭質縞状炭〉という区別をすることもある。…
※「輝炭」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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