農業白書(読み)のうぎょうはくしょ

共同通信ニュース用語解説 「農業白書」の解説

農業白書

食料農業農村基本法に基づき、農業を取り巻く課題や食料の消費動向、主要な施策をまとめた文書。正式名称は「食料・農業・農村の動向」で、毎年閣議決定を経て国会に提出する。巻頭では注目の施策や動向を特集しており、前回の2021年度版の特集では「変化するわが国の農業構造」と題し、農業人口減少や経営体の変化などを紹介した。

更新日:

出典 共同通信社 共同通信ニュース用語解説共同通信ニュース用語解説について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「農業白書」の意味・わかりやすい解説

農業白書
のうぎょうはくしょ

1961年に制定された農業基本法に基づく「農業の動向に関する年次報告」のこと。1999年,農業基本法に代わり食料・農業・農村基本法が成立したことに伴い,食料・農業・農村白書となった。農業白書は,農業の生産性動向など他産業との比較や,農業従事者生活水準などに焦点をあてた「農業の動向」と,「政府が農業に関して講じた施策」の 2部構成となっており,農政審議会審議を経て,国会に提出された。ドイツの農業基本法による白書に範をとっており,しばしばグリーン・レポートと呼ばれた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「農業白書」の意味・わかりやすい解説

農業白書【のうぎょうはくしょ】

正式名称は〈農業の動向に関する年次報告〉。農業基本法第6条の規定によって,政府が国会に提出することになっている。政府諮問機関である農政審議会の審議内容を基に,おもに農林水産省大臣官房調査課が執筆する。他産業との比較などによって日本農業の現況や問題点を総合的に論じた〈農業の動向〉,政府が実施した農業施策の実績経過などをまとめた〈農業に関して講じた施策〉の2部構成となっている。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内の農業白書の言及

【農業基本法】より

…この答申を受けて農業基本法が制定された。なお農業基本法では農政審議会の設置と農業の動向に関する年次報告(《農業白書》と通称)ならびに政府の講じた施策に関する報告を国会に提出することが義務づけられているが,その年次報告によれば,基本法の掲げた政策目標はこれまでのところほとんど達成されていない。 こうしてウルグアイ・ラウンドの農業合意の翌年(1994)から基本法の見直しが公式に始まり,97年には食料・農業・農村基本問題調査会が発足し,新基本法制定が目前の課題となっている。…

※「農業白書」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android