白書(読み)はくしょ(英語表記)white paper

翻訳|white paper

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

白書
はくしょ
white paper

政府の活動分野ごとに,一般状況,活動,将来のあるべき状況とその実現方法などを明らかにした政府の公式文書。イギリスのこの種の文書の表紙が白色であったことから白書と呼ばれる。民主制のもとで国民による行政監督を助けるために,政府自身が提供する情報である。日本でも第2次世界大戦後から各省庁で発行されている。特に「経済白書」が有名。行政の基礎的事実を教えるという意味では貴重な情報であるが,政策決定の経過について十分触れていないという点で限界がある。 (→青書 )

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デジタル大辞泉の解説

はく‐しょ【白書】

white paper》政府の各省庁が、その所管とする行政活動の現状や対策・展望などを国民に知らせるための報告書。日本では、昭和22年(1947)片山内閣が発表したのが最初。もと、英国政府の報告書が白表紙を用いたところからいう。

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百科事典マイペディアの解説

白書【はくしょ】

元来は英国政府の発行する公式外交報告書の通称。表紙が白であるためwhite paperと呼ばれるのに由来。転じて表紙の色と無関係に政府の公開報告書一般をさすようになり,日本でも第2次大戦後経済白書をはじめ各省の年次報告などにこの名称がつけられている。なお青書と呼ばれるものもあるが,これは英国議会の報告書の表紙が多く青であることに由来し,日本では外務省の年次報告が外交青書と呼ばれる。他の諸国でも議会報告書に種々の色表紙をつけてその通称とされる(ドイツの赤,フランスの黄など)。

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世界大百科事典 第2版の解説

はくしょ【白書】

政府が国政の各分野の現状と課題をひとまとめにして報告書の形で広く国民に提示する公文書。この言葉の由来はイギリス政府が外交の内容を国民に知らせるために出した文書の表紙が白かったところから白書white paperと呼ばれるようになった。以来,政府(行政府)の公式報告書を一般に白書という。これにたいしてイギリスの議会の報告書は青表紙がついているため青書blue bookと呼ぶのがならわしである。 日本では片山哲内閣が1947年7月経済白書(都留重人執筆の《経済実相報告書》)を出したのが始まりで,〈財政も企業も家計も赤字〉と当時の経済の危機的〈実相〉を伝えた。

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大辞林 第三版の解説

はくしょ【白書】

〔英国政府の報告書が白い表紙をつけ white paper と呼ばれるところから〕
政府が、外交・経済など各分野の現状を明らかにし、将来の政策を述べるために発表する報告書。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

白書
はくしょ

政府各省庁が所管の行政活動の現状、問題、対策そして将来の展望などを国民に知らせるために発行する刊行物。イギリス政府が外交に関する報告書を白表紙white paperで刊行したのがきっかけで白書の名がつけられた。日本では1947年(昭和22)7月『経済白書』(現『経済財政白書』)が片山哲(てつ)内閣の手で発表されたのが最初である。以後『厚生白書』『労働白書』『建設白書』『環境白書』など、主要省庁が年次報告書の形で30種を超える白書を発行するようになった。なお、外務省編の『わが外交の近況』は『外交青書』blue bookとよばれている。また、最近では、地方公共団体においても、住民に身近な行政の課題を『市民生活白書』『公害白書』などの名で発行する例がみられる。[中村紀一]

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図書館情報学用語辞典の解説

白書

政府が発表する,行政,経済,国民生活,教育などの各分野に関する公式報告書.国のその分野の現状と施策の動向,今後の見通しなどが書かれている.名称は,英国で白い紙表紙で刊行されたことに由来する.日本では,1947(昭和22)年,片山内閣が発表した『経済白書』が始まりといわれる.政府刊行物の代表例であるが,現在では,民間の出版物にも,特定の分野の現状分析を行い,会社,団体の動向を書いたものを「白書」と称して刊行する場合がある.

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精選版 日本国語大辞典の解説

はく‐しょ【白書】

〘名〙
① (white paper の訳語) 政府が政治・経済・外交などの実情や施策を国民に知らせるために公表する報告書。イギリスで政府が公表する公式外交文書の表紙が白いところから、この名が生まれた。日本では、昭和二二年(一九四七)七月に片山内閣が発表した「経済実相報告書」に始まる。〔袖珍新聞語辞典(1919)〕
② (━する) 白い字を書くこと。
※自由学校(1950)〈獅子文六〉檻の内外「病院の待合札のような、黒塗りに白書した番号を、渡される」

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