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逆三角関数 ぎゃくさんかくかんすうinverse trigonometric function

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

逆三角関数
ぎゃくさんかくかんすう
inverse trigonometric function

三角関数逆関数をいい,y= arcsin x,arccos x,arctan x,arccotx などで表わす。たとえば,-1≦y≦1 のとき,y に対して y= sin x となる x を対応させる関数と x= arcsin y は同義である。三角関数は,周期関数で同じ値を無限に多くとるから,逆三角関数は無限多価関数である。しかし三角関数のグラフからわかるように,たとえば y= sin x は -π/2≦x≦π/2 で強い意味の単調増加関数であり,区間 -1≦y≦1 内の任意の値を1回ずつとるので,その逆関数 y= arcsin x は,値を -π/2≦y≦π/2 とすれば,-1≦x≦1 で一価関数となる。こうして得られた一価関数 y を arcsin x の主値という。各逆三角関数 y が主値をとる区間は次のとおりである。
y= arcsin x,arccos x,arctan x のグラフは,図のようになる。太い線の部分が,一価関数として考えられた y のグラフである。なお arcsin x を sin -1x などと表わすこともある。

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デジタル大辞泉の解説

ぎゃく‐さんかくかんすう〔‐サンカククワンスウ〕【逆三角関数】

三角関数逆関数。例えば、正弦関係y=sinxの逆関数はsinyxで、これをy=sin-1xまたは、y=arcsinxと書き、アークサインxと読む。

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百科事典マイペディアの解説

逆三角関数【ぎゃくさんかくかんすう】

三角関数逆関数。sin x,cos x,tan x等の逆関数をarcsin x,arccos x,arctan x等(またはsin(-/)1x等)と書く。

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世界大百科事典 第2版の解説

ぎゃくさんかくかんすう【逆三角関数 inverse trigonometric function】

正弦関数y=sinxの値域は区間[-1,1]である。この区間に属する任意のyに対してsinxyとなるxは無数にあるが,xの変域を[-π/2,π/2]に制限すると,このようなxはただ一つ定まる。このとき, x=Arcsiny,またはx=Sin-1yと書き,この関数yxを逆正弦関数という。すなわちx=Arcsinyは,-π/2≦x≦π/2を定義域とする正弦関数y=sinxの逆関数である。同様にして,0≦x≦πを定義域とする余弦関数y=cosxの逆関数を, x=Arccosy,またはx=Cos-1yと書き逆余弦関数という。

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大辞林 第三版の解説

ぎゃくさんかくかんすう【逆三角関数】

三角関数の逆関数。逆正弦関数は sin-1x あるいは arcsinx などと記す。例えば sinA x ならば A =sin-1x

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

逆三角関数
ぎゃくさんかくかんすう

三角関数の逆関数の総称。三角関数は、たとえばy=sinxにおいてsin30゜, sin45゜, sin60゜,…のようにxの変化に伴うyの値を求めることになるが、逆三角関数は、この逆にsinx=aにおいてaの値が1/2, 1/, /2……と変化するときのxの値(角)を求める。三角関数の正弦、余弦、正接のそれぞれに対応する逆三角関数があるが、ここでは、逆正弦関数、逆余弦関数、逆正接関数の三つについて考えることにする。なお、逆三角関数の考察が重要となるのは、微分積分法においてであるので、その意味で角は弧度法(ラジアン)を用いる。
(1)逆正弦関数 sinxは-1から1までの間の値をとる。逆関数を考える場合は、この関数が1対1であるような範囲に制限して定義域をとらねばならない。そのための区間として
  -π/2≦x≦π/2
をとる。この区間内でsinxは-1から1まで増加する。したがって、-1≦b≦1を満たすbに対して、b=sinaを満たすようなaがただ一つ定まる。これをbに対応させることによって、逆関数a=sin-1b(sin-1bは、インバース・サインbと読む)が定まる。y=sin-1xのグラフはy=sinxのグラフを直線y=xに関して対称に折り返したものである(図A)。y=sin-1xは-1≦x≦1において定義された-π/2からπ/2まで増加する連続関数である。それは微分可能で、導関数は、

である。b=sinxを満たす一般のxの値は
  x=nπ+(-1)nsin-1b
   (n=0,±1,±2,……)
で与えられる。
(2)逆余弦関数 cosxの定義域を0≦x≦πで考えると、この関数はこの区間内で1から-1まで減少する。したがって-1≦x≦1を定義域とする逆関数y=cos-1xが得られる。y=cos-1xは-1≦x≦1において定義されたπから0まで減少する連続関数である(図B)。それは微分可能で、導関数は

である。b=cosxを満たす一般のxの値は
  x=2nπ±cos-1b
   (n=0,±1,±2,……)
で与えられる。また、sin-1x+cos-1x=π/2である。
(3)逆正接関数 tanxは-π/2<x<π/2においてすべての実数値をとる増加関数である。ゆえに、逆関数y=tan-1xは、すべての実数値に対して定義された-π/2からπ/2まで増加する連続関数である(図C)。それは微分可能で、導関数はy′=1/(1+x2)である。b=tanxを満たす一般のxの値は、
  x=nπ+tan-1b (n=0,±1,±2,……)
で与えられる。[竹之内脩]

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