進行流産(読み)しんこうりゅうざんふぜんりゅうざんかんぜんりゅうざん(その他表記)Inevitable Abortion

家庭医学館 「進行流産」の解説

しんこうりゅうざんふぜんりゅうざんかんぜんりゅうざん【進行流産(不全流産/完全流産) Inevitable Abortion】

[どんな病気か]
 切迫流産(せっぱくりゅうざん)(「切迫流産」)として経過を観察し、治療していたにもかかわらず、症状が重くなり流産が避けられない事態となるのが、進行流産です。
 流産のおこり方によっては、切迫流産の状態を経ずに出血と下腹痛がおこり、いきなり進行流産と診断されることもあります。これは、症状と診断時期による相違であり、本質的には、妊娠の維持が不可能になった状態と考えられます。
[検査と診断]
 超音波検査をしてみると、胎児たいじ)の発育生存が確認できないばかりでなく、胎嚢(たいのう)(胎児の入っている袋)の形が崩れたり、消失していたりします。
 妊娠に関係する成分の一部が排泄(はいせつ)されはじめ、出血量も多くなります。
 妊娠初期で、子宮内容物が完全に排泄されると完全流産、子宮内容物の排泄が不十分で、子宮内に一部残っている場合を不全流産といいます。
 なお妊娠判定に使われる尿中ホルモンは流産後も少しの間、陽性化しており、時間の経過とともに陰性化します。
[治療]
 妊娠初期は、胎児の母体外での生存が不可能な時期なので、早急に子宮内容の除去、清掃術を行ないます。
 完全流産で出血もほとんどない場合は、処置をしないこともありますが、多くの場合は不全流産のかたちをとるため、放置すると出血が止まらず、感染をおこす危険もあるため、処置が必要です。

出典 小学館家庭医学館について 情報

世界大百科事典(旧版)内の進行流産の言及

【流産】より

…従来は切迫流産の予後を判定するのに種々の方法がとられてきたが,現在では電子走査超音波断層診断法によって妊娠初期に胎児の生死の判別が可能になり,その他のホルモン測定等との組合せにより切迫流産の予後判定,治療法の選択はもとより,切迫流産の診断そのものにまで改善がみられるようになった。(2)進行流産(必至流産) 切迫流産の進行した状態であり,子宮内に胎児および胎児付属物が存生するが,子宮出血も増加し,頸管の開大も認められ,もはや非可逆的となったものをいう。(3)稽留流産 妊卵が子宮内で死亡しているにもかかわらず,一般に流産の症状を示さないで,子宮内に停滞している状態のものをいう。…

※「進行流産」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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