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違憲審査権 イケンシンサケン

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

違憲審査権

憲法81条は最高裁について「法律憲法に適合するか否かを最終的に決定する権限がある」と定めており、最高裁は「憲法の番人」とも呼ばれる。ただし判例では、権力分立の観点から、国会の裁量の範囲に属するものや、高度に政治的な行為は、審査していない。また、具体的な事件を離れて抽象的に法律の合憲性を判断する根拠はないとされ、法律に伴う具体的な損害や行政処分を受けた者が訴えなければ違憲性は判断されない。戦後、最高裁が法律を違憲とした判決はわずか9件しかない。

(2015-11-12 朝日新聞 朝刊 2社会)

出典 朝日新聞掲載「キーワード」朝日新聞掲載「キーワード」について 情報

世界大百科事典内の違憲審査権の言及

【権力分立】より

… 日本国憲法は,国会を〈唯一の立法機関〉(41条)とし,〈行政権は,内閣に属する〉(65条)と述べるとともに,〈すべて司法権は,最高裁判所及び法律の定めるところにより設置する下級裁判所に属する〉(76条1項)と規定し,立法・行政・司法の3権の分立を基本構造として採用した。大日本帝国憲法では,天皇が〈統治権ヲ総攬〉(4条)するという根本的なたてまえのもとで,天皇の立法権の行使を帝国議会が〈協賛〉(5条)し,行政については国務大臣が〈輔弼(ほひつ)〉(55条)し,司法権も〈天皇ノ名ニ於テ〉裁判所がおこなう(57条)という構造であったのと比べ,日本国憲法は三権分立の根本原理により忠実であるが,三権分立の骨格を前提としたうえで,国会を〈国権の最高機関〉(41条)として位置づける点で,近代憲法確立期の議会中心主義を継承すると同時に,司法権に法令違憲審査権を与える(81条)点で,現代憲法に共通する傾向をもあわせ示している。
[権力分立思想の系譜]
 権力分立論には,古代ギリシアのヒッポダモスやアリストテレスの混合政体論にさかのぼる背景があるが,近代憲法の権力分立に大きな影響を及ぼしているのは,ロックとモンテスキューの思想である。…

※「違憲審査権」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

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