配偶者のある者が重ねて婚姻をする罪であり、2年以下の懲役に処せられる(刑法184条)。その相手方となって婚姻した者も、同様に処罰される。本罪は、今日の一夫一婦制を前提とする健全な家庭生活を保護しようとする目的に反する罪である(重婚の禁止=民法732条)。ただ、わが国は法律婚主義を採用し、届出により婚姻が成立するから、本罪が成立するのは、たとえば離婚届を偽造して婚姻関係を戸籍上抹消したのち、新たに婚姻届を提出して受理されるといった希有(けう)の場合にしか成立しえない。そこで、本罪における「婚姻」は、事実婚で足りるという見解もないではないが、通説・判例とも法律婚説によっている。
[名和鐵郎]
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