20世紀日本人名事典 「野口小蘋」の解説
野口 小蘋
ノグチ ショウヒン
- 生年
- 弘化4年1月11日(1847年)
- 没年
- 大正6(1917)年2月17日
- 出生地
- 大坂・難波
- 本名
- 野口 親(ノグチ チカ)
- 旧姓(旧名)
- 松邨
- 別名
- 字=清婉,初号=玉山
- 経歴
- 父は漢方医松邨春岱。12歳頃より絵に専心し、慶応元年京都の日根対山に師事、南画を学び花鳥山水を得意とした。明治4年上京し、10年酒造家野口正章と結婚。15年第1回内国絵画共進会、17年同第2回で共に褒状を受ける。22〜26年華族女学校画学嘱託教授。26年シカゴ万博で褒状、28年内国勧業博覧会で妙技2等賞を受賞。また日本美術協会でも受賞を重ね、31年秋季展では「青緑山水図」が特別賞状、34年春季展で「秋草図」が金牌を受賞した。この間御用画も数多くつとめ、32年東伏見宮妃、35年常宮、周宮の画学教師となる。37年女性初の帝室技芸員となり、文展では第1回より審査員。奥原晴湖と共に当時の女流南画家の双璧とされた。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報