金槌(読み)カナヅチ

デジタル大辞泉 「金槌」の意味・読み・例文・類語

かな‐づち【金×槌/×鎚】

つちの頭または全部を鉄で作ったもの。釘などを打ち込むのに使う。俗に、とんかちともいう。
1はすぐ水中に沈むところから》泳ぎのできないこと。また、その人。
[類語](1鉄槌ハンマーとんかち玄能木槌掛け矢才槌

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精選版 日本国語大辞典 「金槌」の意味・読み・例文・類語

かな‐づち【金槌・鉄槌・鉄鎚】

  1. 〘 名詞 〙
  2. つちの頭を鉄で作ったもの。かなさいづち。とんかち。〔新撰字鏡(898‐901頃)〕
  3. 江戸時代米市場に対して米価を引き下げるように、という官の申し渡し。
    1. [初出の実例]「米商内之事に付、御上様より、〈略〉可引下様被仰渡有を金槌と言」(出典:稲の穂(1842‐幕末頃))
  4. ( かなづちは水に沈んでしまうところから ) 泳ぎのできないこと。また、その人。
    1. [初出の実例]「泳ぎにだけは連れてってお呉れでないよ、〈略〉牧夫はから鉄槌(カナヅチ)だからね」(出典:少年行(1907)〈中村星湖〉七)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「金槌」の意味・わかりやすい解説

金槌
かなづち

槌の一種。釘(くぎ)などをたたく道具

[編集部 2021年7月16日]

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世界大百科事典(旧版)内の金槌の言及

【槌】より

…玄翁は,鎌倉時代の僧で那須の殺生石を鉄槌で割った人に由来するといわれている。鉄槌の小型のものを金槌と総称するが,職種,用途によって建具屋がガラスの縁止めに用いる四分一(しぶいち)金槌,木箱屋が用いる釘抜つきの箱屋金槌,屋根の柿(こけら)打ち用の屋根屋金槌,椅子張り用の張屋金槌,鋸(のこぎり)のあさりを打つ刃槌などがある。【成田 寿一郎】。…

※「金槌」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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