てこの原理を応用して、釘の頭をくわえて引き抜く道具。和釘用と洋釘用がある。和釘用の釘抜きを「えんま」という。和釘は全体を平らにたたき伸ばしたもので、頭の部分は折り曲げただけで薄い。和釘は引っ掛けて抜くことができないために、釘の本体をくわえて抜かなければならない。そのため、釘抜きのくわえる部分が湾曲した鋏(はさみ)のような形になっており、刃口は付け鋼になっている。絵画で見られる地獄の閻魔(えんま)大王が、罪人の舌を抜くときに使用されることからこの名がついた。
洋釘用の釘抜きには、「かじや」、バールがある。かじやは、直角に曲げた鉄棒の両端を薄く伸ばし、釘を挟むように二つに割ってある。その割れ目に釘の頭を引っ掛けて、てこの原理で釘を抜くようになっている。
バールは、直角に曲げた鉄棒の片方が釘を挟み込むように二つに割られており、その割れ目に釘の頭を引っ掛けて、てこの原理で釘を抜く。もう一方は平らに伸ばしている。平らに伸ばした部分は、釘留めされた部材の間に差し込んで部材を剥がすなど、解体するときにも使われる。釘が長く抜きにくいときは、直角に曲がった部分の下に当て木をしたりして使う。
[赤尾建蔵 2021年7月16日]
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